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九条センセ、笑って。 ページ9

「九条セーンセ」
「なーに」
「おはよ。」
「……うん、おはよ。」

九条センセはベッドの中。
シーツとお布団に挟まれて、お寝んね。
怪我、大丈夫なのかな。

……九条センセ、うなされてた。
怖い夢かな。怪我した時の夢?

「うなされてたよ」
「あー……ほんと?」
「うん。苦しそうだった。でも途中で起こすのも気が引けたから、そのまま寝かせておいた」
「起こして、よかったのに」
「怖い夢? それとも、怪我した時? 殺される夢?」
「……そーね、殺しちゃう夢。」

泣きそうな顔で、無理に笑うから。
だめ、そんな顔で笑わないで。
自分に嘘つかないで。
「嘘吐きりや」
「こら。主治医に対してその言い方はないでしょ〜?」
「だって、九条センセ自分に嘘ついたでしょう。嘘吐きりやくん」
「……それでも、真実を伝えるよりマシでしょ?」
「私、ちゃんとセンセの事知ってるよ。大丈夫、大丈夫、嘘なんてつかなくてもいいんだよ」
「子どもあやすんじゃないんだから」
「6才って偽って小児科入ったの知ってるんだからね」

バレてるし、と心のそこからの笑み。
ふふ、よかった。

【間話】→←九条センセ、夢を見たの。



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ソラ - 分かりやすく説明していただき、ありがとうございます!理解力に欠けててすみません…そういう事だったんですね!鬼ごっこの話もみてみますね! (2017年3月31日 12時) (レス) id: a4c5e7b839 (このIDを非表示/違反報告)
霧崎 沙流(プロフ) - ソラさん» また、別の小説になりますが私の作品の【版権】短編集のなかに九条先生と少し生意気になったこの夢主ちゃんの鬼ごっこの話が置いてあります。気が向いたときにでもご賞味くださいませ。 (2017年3月31日 1時) (レス) id: 000624bb7b (このIDを非表示/違反報告)
霧崎 沙流(プロフ) - ソラさん» →怖くなって病室から脱走。そこを九条先生に見つかり、先生に「大丈夫」と言われた安心感から泣いてしまいます。それでも病室へ帰りたくないので、監察医務院にお世話になるまま月日が経ち…一番最初のお話に繋がる、ということになります。わかりにくくてすみません! (2017年3月31日 0時) (レス) id: 000624bb7b (このIDを非表示/違反報告)
霧崎 沙流(プロフ) - ソラさん» コメントありがとうございます〜!最後のページは夢主ちゃんが『夢』でみたものの記憶の断片となります!愛した人をころされた悲しみから感情が悲しみに囚われてしまったんですね…。そして警察から病院へ行き、変に底冷えした病室が彼がころされた部屋と重なり、→ (2017年3月31日 0時) (レス) id: 000624bb7b (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 面白い…って思ったら…最後……………ゑ?!?!ってなりました!笑ほんとに最後なんですか?!気になりますぅぅ!!!解説カモン!です笑 (2017年3月30日 20時) (レス) id: a4c5e7b839 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霧崎 沙流 | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年11月4日 19時

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