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第221話 「災厄」の正体 ページ28

「災厄」を逃れることができた人々を乗せた船は
どこかへと姿を消してしまいました…




時雨「…なんでその事実がこの本に書かれてるんだよ…!
本と言っても、日記みたいなものだし…
時系列が明らかにおかしいだろ…」


?「それは僕が直接書いたものさ」


時雨「!? 誰だ!」


?「…君は…下の女の子の仲間だね」


時雨「下の…Aに会ったのか!?」


?「僕はシルト
魔力が目覚めた船を浮かせた張本人さ」


時雨「…はぁ…?」












あ「…っと!
やっと出れたー!
暗いところはこりごりだよ…
っ! なに…これ…?」




足元に何か当たったと思い見てみると
びっくりして腰を抜かしてしまった




あ「人…骨…?」












時雨「なんで張本人がいるんだよ!
そもそも、この船は50年前に…!」


シルト「僕は…地上を見た」


時雨「地上…?」


シルト「ああ、この世界には海なんて広いものはなかった…
だけど、地上の世界はそれはもう立派な…とてもきれいな海が広がっていた
そして…乗せていた彼らを地上の大地へとおろした後みんなそれぞれ
違う方向へと歩きだしていった…」


時雨「…それだったら…
あの街にいた人々は…一体…」


シルト「さぁ…僕にはわからないよ…
だけど、予知の力が残っているとすれば…
彼らの子孫が本能的にここを目指した…ということかな」


時雨「…」


シルト「僕は降ろした後またすぐに
船に乗って戻ったんだ」


時雨「戻ったのか!?」


シルト「「災厄」は言い伝えでは一瞬で
街も人も消し去ると言われていた…
僕は死ぬ覚悟でここに戻ってきたら…どうだ…
地形は少し変わっていて、街は無事…とまではいかなかったけど…
建物は壊れていたし、何かが舞っているわけでもない…
僕は途中から来たから「災厄」がもたらしたことはわからない…が
そして、気づいた」


時雨「…それは地震…ということか」


シルト「あぁ…「災厄」はつまり、大きい地震を予兆していたんだ
でも、間違ってはいない言い伝えだ
街も人も消し去る…街は壊れて、人が大勢巻き込まれて死ぬ…」


時雨「なるほどな…それでか…」


シルト「僕はこの事態が言い伝えとして残っていたから
また湖の中へと膜を張り、来るべき日が来るまで船を湖へと沈めた…」


時雨「…じゃあ…お前はもう…いないんだな」


シルト「…あぁ、僕がみんなを助けた
奇跡の船…ノアの箱舟の中で…眠ったんだ…」

第222話 助けるか、大本を絶つか…→←第220話 ノアの箱舟



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作者名:アクサモ(音羽) | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年1月10日 1時

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