古畑中学生

１１話 ページ12

登り…

向島『これ以上は無理だよ…』


古畑『何が見える？』


向島『川！』


古畑『後は？』


向島『村！』


古畑『他には？』


向島『何も、、、』


古畑『ありがと。』


向島『えぇっ!?

もういいの!?』


…………


向島『古畑君の推理は？』


古畑『河下ってことはあり得ない…』


向島『どおして？』


古畑『山に風が吹き上がっている。


犬は強風には進まない…』


A『じゃあ…
河上かっ！』


古畑『いや。それもない。』


A『何で!?』


古畑『河上には民家が多い…

犬が迷い込めば誰かが見ているはずだ…』


A『なら…
川でも渡ったの？』


古畑『めったなことじゃ、犬は水には飛び込まない…』


A『そうなんだぁ…』


向島『じゃあ、タマはどこに消えたの？』


古畑『そこなんだよ〜…

本当に逃げ出したのかな？』


向島『何を言ってるの？』


古畑『あの人の話は、

どうも、つじつまが合わないんだよなー……』


《私はたまたま仕事が休みで表で車を洗ってたんですが…》


古畑『昨日の天気覚えてる？』


向島『夕方雨が降って…

それから、雷がっ！』


古畑『雨が降りだしてから雷がなるまで、


どれだけの時間があった？』


向島『１０分くらい？』


古畑『ということは…

その間、蒲郡さんはずっと外に

いたことになる…』


向島『ん？』


A『確かに…

変だね…。

雨の中車を洗ってたってことでしょ？』


古畑『うん…』


向島『そうかぁっ！

でも何で嘘を？』


古畑『例えば…
タマは逃げ出したんじゃなくて、

なんらかの理由で…死んでしまった…


あの人が車で帰ってきたとき、タマが飛び出してきて…』


向島『ひいちゃったんだ…』


古畑『しかし、それは奥さんには言えない…。

奥さんはタマを愛している。』


向島『だから、逃げたことに!?』


A『あ！

だから、さっき奥さんのこと聞いてたんだ！』


向島『あー！
なるほど！

そんなに前から、分かってたの!?


じゃあ、何で僕を木に登らせたんだよ！』


古畑『((ニヤリ』


A『お得意の意地悪ですか…』


向島『酷いなぁ…』


古畑『帰ろう…』


向島『蒲郡さんには、何て言うの？』


古畑『２、３日待って、見つかりませんでした。
って報告する。』


向島『それでいいの？』、


A『だって、他に無いじゃん！-w-

貴方がひいたのでいません。なんか言えないじゃん！-w-w』

向島『まぁ、そうだね！』

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