星が散った夜。 (ページ20)

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アルフェラッツページ20

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ずっと、わからないことがある。

なんで私は、こんなにも星のためなら動けるのかな？

今まで生きててずっと死んだように生きてきてた。
だけど、星が来てから変わった。

笑顔が増えた。
言葉が増えた。
感情が増えた。
楽しいが増えた。
悲しいも増えた。

だけど、全部楽しいって思えるの。

全部、星のおかげ。

でもね、私が星に向ける感情は“ありがとう”じゃないの。
もっとあったかくて、ほわほわして、同時に胸が苦しくなるの。

これは、なんなんだろうね？

『あｯ、う、』

暗い。すごく暗い夜。
足元なんて見えないから、転んじゃった。

だけど、走る。

行かなきゃ、いけない気がするから。

擦りむいた膝がじんじんする。
息が上がって苦しい。
多分、服も砂埃で汚れちゃってる。

『もうｯ、少し！』

息が上がる。

体が熱くなる。

怒りがこみ上げる。

だって、星が、誰かに殴られる、！

これまでに感じたことのない感情が、私の体を駆け巡った。

その瞬間、私の中で何かが弾けた。
今まで感じることのなかった感覚があった。

わからないけど、多分今はその力が必要だから、

『ﾊｯﾊｯ、～～～！！！ｯ星！』

星を殴ろうとしてた人に、“糸”が絡みつく。
これが、私の力。私の能力。

～～～～～

黒田「・・・・・ﾌｩ。星様は可愛らしい番犬を飼っているのですね。まぁいいでしょう。
あなた如きの代わりなど他にたくさんいる。せいぜい愛想尽かされないように頑張ってくださいね。」

男性は意味のわからないことを言って立ち去っていった。

星「、さくら？」

『ｯほしぃ、ごめん、、、ごめんなさい、。』

星を助けられた安心感と
ずっと避けていた罪悪感で

私は泣いてしまった。

星「、大丈夫。安心して？何があったの？」

『あｯあのね、、、』

泣きじゃくりながら、つっかえながら、避けていた理由を話した。

『ごめんｯなさい、本当にごめんなさい、、、』

許されないと思ってた。

だけど星はね、とびっきり優しい声で、伝えてくれた。

星「そんなことない。桜は悪くない。
そんなこと伝えた奴らが悪いよ。だって、桜は僕のこと助けてくれたじゃんか。」

これだから星は、、、お人好しだ。
そして私は、そんな彼が大好きなんだ。

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アルフェラッツ → アンドロメダ座の2等星。