妖怪と半神半妖の少女【日常編】

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『…オロチ？』



…見覚えのある男。



先代の閻魔大王に仕えていた男の妖怪だ。



オロチ「A？こんな所で何をしている？」



ケータ「？オロチの知り合い？」



オロチ「…Aは閻魔大王のお屋敷に住んでいる妖怪だ。」



『心外だね。妖怪と同じにされるだなんて。』



私は半妖ということに誇りを持っている。



…何せカイラと同じだからね。



オロチ「…そうだったな。Aは半神半妖だ。」



ウィスパー「半神半妖!?そんなのこの世にお一人しか存在しない筈では!?」



オロチ「その一人だ。」



…嫌だ。



『一人にしないで!!』



ケータ「えっ…？」



…私には大好きなお姉ちゃんがいた。



そんなお姉ちゃんを…いなかったことに、して欲しくない。



オロチ「…ウィスパー、今のは禁句だ。半神半妖は一人じゃない。」



…先代の閻魔大王の時。



大好きなお姉ちゃんはいなくなった。



だからこそ…オロチはよく知ってくれている。



『…お姉ちゃんは…。』



…お姉ちゃんは、存在しなかった。



そういうことにされてしまったんだ。



…お姉ちゃんは…怪魔と化してしまったから…。









＊

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