【刀剣乱舞】俺達は主をとても愛してるけど… (ページ8)

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第7話ページ8

資材と打ち粉を運び、布団に寝かされている二振りを順に手入れしていく。

良く頑張ったね

お兄ちゃんみたいだったんだね

偉いよ、短刀達を護ってくれてありがとう

いっぱい、言いたい事はある。

その気持ちを全部、霊力に込める。

昔、聞いたことがある。

人の霊力は気持ちも分かるって。

だから、憎いと思いながら手入れをすれば必ず刀剣たちに伝わるのだ。

だから、ある意味主の素が暴かれるのが手入れ、らしい。

そんな雑談を広げながら、打ち粉を本体にぽんぽんする。

うーん、やっぱり三日月は時間が多いな。

三日月が安静になったのと同時に、加州の手入れを始める。

加州と三日月はいいコンビプレーだったらしい。

お互いを守って、短刀を守って。

両者とも、考えることは一緒だったらしい。

私の本丸の刀剣たちは、普段酷い奴らほどこういう時はしっかりしている場合が多いのだ。

だから、本気でなんて絶対に嫌わない。

心の中でしか言えないよ、こんな事。

──ずっと、大好き。

──一生、私と一緒にいてね。愛してるよ。

大好き、大好き、愛してる。

そんな言葉でも足りないくらい、貴方達が好き。

･･････ほら、こんな事言ったら加州には馬鹿にされるし、三日月には本丸中に広められる。

だから言えない。

一つだけ、言えることとすれば。

『加州も三日月も、花丸です』

そう言って、静かに手を握ってあげることくらいだ。

･･････いつかは、言いたいな。

貴方達がもしも私を嫌いになったとしても、私は貴方達を愛してる。

くさい言葉だけど、真実だけを込めた言葉。

いつか、いつか。

自然と霊力が多すぎていた為、中盤から加州たちが起きていたというのは秘密。

そして、思っている事が霊力に乗るという事も本当なので、審神者の愛情も全て感じていたことも、秘密である。

･････････手入れされた後の3日は、夜ずっと悶えていた二振りであった。