【刀剣乱舞】俺達は主をとても愛してるけど… (ページ34)

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第32話ページ34

その後、やっぱり聖奈さんは乗っ取り目的のようで色んな刀に積極的に声をかけたり、太刀や打刀には腕を絡めたりしていた。

正直言って私は引いてる。

女の人のがっつき系は苦手なの…。
女の人恐怖症になりそうだ。

そう思いながらお風呂に入り、そのまま疲れとともに眠りへと堕ちた。

空と聖奈が寝てから、本丸中の短刀から大太刀まで全ての刀が大広間に集まった。

勿論、これは計画のうち。

「第1回、見習い乗っ取りを阻止しよう、そしてあわよくば主ともっと仲良くなろう会議を始める。

司会は五条代表、鶴丸国永だ！」

「ねーみんぐせんす、とやらが無いがいいのか？

司会の三日月宗近だ」

「良いのではないですか。

何故か見習いに気に入られた小狐丸でございます」

「･･････小狐丸、どんまい」

「好かれるならば…腕を絡められるのであれば…誘われるのであれば…ぬしさまが良い…！！ぬしさま…こぎつねめはぬしさまを沼より深く慕っております…！」

「･･････会議を始めるぜ！

まず、見習いをどうするか、だ」

「しかし、主と仲良くなるのも必要なのであろう？

俺に、いい案があるのだが」

「っ…三日月──！」

「わざと見習い側について、主からの愛を確かめる、というのはどうだ？」

「･･････俺は反対だ。」

「私もです」

「俺もだ。演技とはいえ、主以外の奴を慕う事なんか断固拒否する。」

反対側の意見を述べるのは、長年近侍だった長曽祢と太郎太刀、主絶対の長谷部。

「しかし、主殿はあまり太刀には目を向けない…いい機会ではないですか？」

一期一振が歪んだ視線で言う。

「君らはいいよな。長曽祢虎徹はずっと近侍で傍に居れるし、簡単に触れられる。

太郎太刀だってそうだ。随分主は懐いている。
長谷部は主命をいつも受け取っていて、さぞ嬉しいことだろうな？」

「･･･馬鹿にしているのか？俺は、主の為を思ってやめろと言ってるんだ」

主は、なにか衝撃を与えるとすぐに壊れるほど繊細なんだ。と長曽祢が言う。

「･･･私に現の事は分かりませんが、良くない事になる…と感じます」

そう、遠い目をしながらいう太郎太刀。

「･･････ここの本丸は、愛に飢えすぎているんだ。いつも貰っている奴らは味方側に付けばいい。

俺らは見習い側に付く。･･･それなら、主を裏切らないで済むだろう？」

そう怪しげに微笑む鶴丸の瞳には光がなかった。