第28話 ページ30
結果は、こちらが少し刀装が剥げたくらいで勝利Aを飾った。
私は舞台から降りてきたみんなに『みんなお疲れ様!強かったよ!』と褒めて回った。
演練が終わると、巴さんがこちらに近寄ってきた。
「流石ですね。強かったです。」
『そちらの蛍丸くんと山姥切さんが練度高かったので少しハラハラしました。とても強かったです。』
お互いに握手をした後、せっかく巴さんに会えたから、と思い小声で提案した。
『その…私よりも審神者歴が長い巴さんに相談したいことがあって…演練が終わったら、相談に乗ってくれませんか?』
「はい、分かりました。終わったら俺の本丸に行きましょうか。」
さすがは巴さんだ。私が自分の本丸で話しずらいことを汲み取ってくれた。
『ありがとうございます!』
「あ、ああ…っ」
『ではまた後で!』
私はあと二回戦ほどするつもりだったので、受付場所で待ち合わせをすることになった。
「・・・・・・あるじさん、そんなにもじもじしてたらあっちの本丸の奴らに取られちゃうよ?
だって空さん、太刀に好かれる霊力持ってるのに…」
「わ、分かってるよ…!でもさあ…!」
「男がうじうじってモテないよ?ダサい」
「うっ・・・・・・」
こんな会話がされていたなんて、私は知る由もない。
無事その後の演練は完全勝利Sを取り、約束の場所に行った。
『えっと、これから私は巴さんとお話があるんだけど…みんなはどうする?本丸に戻っててもいいよ?』
「俺は近侍だからな。主に付いていく」
え、長曽祢イケメン。
「俺も付いてくぜ!」
「僕はお昼ご飯の準備があるから無理かな…一分一秒でも主と一緒にいたいんだけどね…」
「私も次郎太刀が昼からお酒を飲むのを控えるように言わなければ」
「俺も今剣と遊ぶ約束をしていてな!」
結局、残るのは加州、太鼓鐘、蜻蛉切、長曽祢となった。
『あ、巴さん!』
「すみません。待たせてしまって」
『いえいえ!全然大丈夫ですよ』
「良かった…では、行きましょうか」
『そうですね』
そう言い、ゲートを開けてくれる巴さん。
それを皆でくぐると、見えてきたのは秋の景趣の本丸。
私の本丸の景趣は基本春だから、なんか新鮮。
『ここは秋なんですね。私の所はいつも春なので、なんだか新鮮です』
「秋が好きなので。焼き芋大会とかもできますし、みんな楽しそうですから」と笑う巴さん。
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狐の子(プロフ) - 第30話の所「短刀」が「担当」になってますよ! (2018年12月20日 22時) (レス) id: bf2de55560 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奏琉斗 哀 | 作成日時:2018年11月24日 18時