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f side
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2「あ!せんぱーい!!
もう花火始まるって!」
f「マジで?ちょっと来るの遅かったかなぁ…」
2「すみません。
こういうの着たことなくて…変ですか?」
ぱ と袖を広げて前に立つ。
浴衣着てる二階堂なんて相当レアだからしっかり目(とスマホのフォルダ)に納めとかないと。
f「ううん、変じゃないよ。
すっごく似合ってる。」
2「よかったぁ…!
そう言っていただけて安心です!」
満面の笑みでそういってくるものだから、ついこちらまで照れてしまう。
…話を反らそう。
f「ねぇ、屋台回りながら花火見ない?
お腹空いたでしょ。」
2「屋台ですか!?いいですね!
早速行きましょう!
って言っても俺、こんなとこ来たことないんで、やり方っていうか、回り方?教えてくださいね!」
f「あぁ、しっかりナビゲートしてやるから。」
2「わー!安心です!
じゃあ行きましょう!
俺あれ食べたいです!
りおごきか?」
f「かきごおり ね。
何で逆から読むの。」
2「普通に読んだだけですって!
…って、あー!花火始まっちゃったー!」
どうしよう、かき氷食べたいしポテトも食べたい…と焦る恋人を余所に、俺は近くに座れる場所はないかと辺りを見回す。
折角渉が浴衣選んでくれたし、初デートでかっこわるいとこ見せたくないし。
俺結構必死だよ?
f「…よし、二階堂、ちょっと着いてきて。」
2「?はい…ってえぇ!?
屋台行かないんですか!?」
f「いいとこ見つけたの。
ホラ、花火見るんでしょ?」
2「あ!そうだった…!」
ぎゅ、と手は自然と恋人繋ぎに。
よし、俺がやりたかったことの一つ目達成!
f「…ん、ここ座って見よっか、」
2「はい!」
綺麗だな〜とぼんやり花火を眺める二階堂。
もし二階堂の隣にいるのが俺じゃなかったら…なんて、考えたくもない。
f「…好きだよ、高嗣。」
2「俺も好きですよ!太輔さん!」
へへ、と笑ってみせる二階堂の顔は、俺が大好きな、あの太陽のように輝いている笑顔だ。
f「俺のこと、好きになってくれてありがとね。」
これからもずっと一緒だよ。
FIN
終わり←77
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yuzu_(プロフ) - もう更新する予定ってありませんか?? (2021年5月28日 21時) (レス) id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虹色双葉 | 作成日時:2020年7月24日 16時