昨日の夕方何してた？-2 (ページ21)

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2 side

2「もしかして、お前の言う嫌な予感って、コレ？」

「あー、そうかも…ってか、すげェよな、あの先輩。

よくその怪我に気付いたよな。
普通にしてたらわからねェもん」

2「隠してたんだから、当たり前じゃん。
俺もバレるなんて思わなかった」

「つーか、良かったの？

あの先輩ほっといて」

2「それは…よくない、けど、」

「珍しく、歯切れ悪ィじゃん。

自覚はあるんだな」

2「うるさいな！もう！
それくらい自分が一番理解してるよ！」

「そーかよ。ま、俺の知ったこっちゃねェわな」

友達の一言一言が、心に刺さって忘れられない。

普段からノリが良くて、こんなこと言う奴だって思ってなかったから？

それとも、俺が心の隅で、これは仕方のないことなんだって思ってたから？

＿＿＿わからない。あの日からずっとそうだ。
藤ヶ谷先輩を避け続けて、段々お互いに気まずくなって、それでも廊下ですれちがう度に嬉しくなって、それから。何度声をかけようと思ったことか。

それでも、嫌でも思い出してしまう。
あの、先輩との電話での会話。

今日だったら精神状態的に大丈夫だな、とか、そんなことわかってても、あの電話での会話を思い出すと考えてしまう。

先輩は優しいから。黙って俺の話を聞いてくれる。
だから俺は甘えて、毒のトゲを吐き出す。

そうやって、徐々に嫌われていくくらいなら、話しかけない方がいいのかもしれない。

考えた結果、結論はそこに至った。