2話 ページ2
長い夏休みが明けて、君に毎日会える学校が始まった。誰もが嫌がるスタートのチャイムが僕には待ち遠しかった。
「おはよう。」と君に言いかけてやめた。
君はクラスメイトと話しながら教室まで来てた。
君は人見知り、僕だけが友達で居場所。
それなのに、君は。僕以外のやつと喋ってる、笑ってる。
気に入らない、嫌だ、気持ち悪い。やり場のない気持ちが溢れて止まらない。
君は僕を見なくちゃいけないんだ。ずっと、どんな時も。
1週間後、君の机には
「シネ」「ブス」「消えろ」
の文字。
僕は必死に消した。焦ったフリをしながら。泣きそうになる君を空き教室に連れてって、泣き止むまで一緒にいた。真面目な君が授業をサボって僕と一緒にいる。なんで素敵なんだろう。幸せだ。
イジメなんて、頭の悪いやつらにとっては暇つぶし。やつらにとって都合の悪い噂を流してやればすぐ始まる。結果、君は僕のところに来た。君は僕から離れられなくなった。イジメられる恐怖から。素敵な首輪だ。
辛いこと、苦しいことに溺れてる君を助けられたのは僕だけだから。
「君を守る。」「大好きなトモダチだよ。」なんて王子様のような言葉を使って着飾り、流れる動作で君の手の甲にキスをした。
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作者名:えみあずあ | 作成日時:2022年1月16日 21時