久しぶりの本社2 ページ10
「っだぁ〜！うめぇ！ありがとうな！😁」
「エナドリ1つでそこまで喜んで貰えるなら奢って良かったよ」
「てかお前誰？」
「口が悪いね？こっちのセリフなんですけど……まあいいや。僕は夢追翔、ここのライバーだよ」
自販機が据え付けてある、青いビニール張りのベンチがある空間で2人は適当に買った飲み物を飲んでいた。
薄暗く、遠くの方で切れかけた蛍光灯が音を立てて点滅しているのが微かに聞こえる。
フェイクグリーンのパキラが不気味な程ホコリひとつ被らずに隅にあって、自販機のブーン…という駆動音が現実とバーチャルを混ぜるミキサーの中に居るような心地にさせる。
ここはスタジオとスタジオの中間地点、欲しい物はリソースが許す限りなら出現させる事ができる。
ライバーに与えられた特権ではあるが、便利な事この上ない。
例えばこの空間。壁を四方と床と天井、これは廊下を四角く変形させテクスチャを貼り直しただけである。不気味に歪んだ蛍光灯は、急拵えでテクスチャが伸びてしまっているのが原因である。
まあリソース割くのがライバー自身ならこれで充分良くやっている方である。
この辺のシステムがよく分かっていない人は全く自分で弄らないか、人に頼むのが常だ。
夢追は自分で色んな制作物を作るワンマン志向が影響し、ある程度なら空間を捻じ曲げ物質を生成する事が可能であった。
「俺はA・A」
「あら、新人さん？」
「ううん、まだ！でもこれからなるぞ。て事は翔は先輩だな」
Aはまるきりアホの顔をしてニコ！と笑った。自分で思ってるよりこの迷宮の探索は心細かったのだ。すっかり心を許して、夢追の方へ少し詰める。ビニール張りのベンチはニヂッと鈍い音を立て、体重を支える。そのままAは小さな頭を夢追の首筋に近づけ、スンスンと匂いを嗅ぐ。
「な、何？止めてよ、もしかして臭い？」
「いや、臭くない。でもお前……」
Aはうへぇっという顔をしてぱっと離れる。
「あんまりうまくなさそうだな😥」
「おい喧嘩か？」
夢追は何が何だかは分からないが、恐らくバカにされていると検討をつけた。一言言ってやろうと離れたAを見ると、さっきまでの威勢は無く、なんなら微かに指先が震えているのが見て取れる。
おや、体調でも悪いのかしら？と確認しようとした時、廊下を1人の男が通りかかった。
「あれ？店長じゃないすか、お疲れ様でーす」
神田笑一である。
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あい(プロフ) - 温帯亭気圧さん» ありがとうございます！誤字ってました…恥ずかしい… (1月5日 21時) (
レス) id: 77eb95d78f (このIDを非表示/違反報告)
温帯亭気圧(プロフ) - あいさん» リクエストありがとうございます〜！ちゃんと話を繋いで出来上がるまで少々お待ちください！ご心配もありがとうございます😌 (1月5日 19時) (レス) id: c0418335ef (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - リクエスト失礼します。本社で迷子になってしまっているところをymoiとkndに保護される内容を書いて欲しいです。最後になってしまいますが、いつも楽しく読んで頂かせています。大変なことが多々起こりますが、これからも体調に気をつけて元気に生活費して下さい。 (1月5日 10時) (レス) @page9 id: 77eb95d78f (このIDを非表示/違反報告)
温帯亭気圧(プロフ) - 雨さん» めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます😭 (9月9日 22時) (レス) id: c0418335ef (このIDを非表示/違反報告)
雨 - めっちゃ好きです！！！！！ (9月7日 12時) (レス) id: 20d3cc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：温帯亭気圧 | 作成日時：2023年7月7日 22時
