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｢...体が、元に戻った。｣
夏油｢まだ足が痺れるだろう？それも呪いの後遺症だ。もしよろしければ、こちらでしばらく...｣
ナイチンゲール｢遠慮します。霊が祓われたのなら、後は我々医者の仕事です。サンソン、アスクレピオス。｣
サンソン｢ちょうど今来たよ。......生前の夏油傑、その人がどういう人なのかは聞いてある。死後の君は英霊として登録されているからね、ご丁寧にその人生を聞かせてもらえたよ。｣
アスクレピオス｢今のお前にマスターを渡すわけがないだろう。聞かせてもらう、目的はなんだ？｣
女神が遺した聖杯、夢。
夏油｢...いつも遊んでるね、君は。猿のくせに頭も良い、まあ未来ぐらいはある。そんな君がたまに見せるあの表情のことが知りたい。｣
いつも同じ言葉を繰り返している。
公園で遊ぶ少女が見せる表情は、どれも豊かなものだった。私にはその表情が、どれなのか知らない。
｢知らなーい。｣
だから少女も答えられない。
明確に、どのような時に浮かべるのか。それを提示しなければ彼女は応えない。
夏油｢女神がいない今は、ただそれだけが望みだよ。後は...君は憑かれやすい体をしているからさ、戦力を増やすのにちょうどいいと思ったんだけど......嫌われちゃったかな？｣
アスクレピオス｢当たり前だ。｣
ナイチンゲール｢患者に何かを問うことなら問題ありません。しかし、これ以上の望みを口にしたのなら殺します。殺してその愚かさを治します。｣
サンソン｢(殺したら治せるものも治せないんだけど...)｣
夏油｢......いいよ。今日のところは帰っていい。ただし...こちら側に頼ったからには、相応のものを支払ってもらう必要がある。しっかり覚えておくように。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年12月29日 20時
