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織田信長｢...うむ、来たか。体の調子はどうだ？｣
｢おかげでバッチリだよ。...赤い髪、五年前からこのままだ。多分一生治ることはないだろうね。さっきの金髪だって、あっという間に赤くなっちゃったし。｣
織田信長｢赤髪もそれなりに気に入っている。というか、我それしか見てないし。｣
｢......｣
織田信長｢我が妻よ、どうした？｣
｢その...｣
ローブの男、私に優しく声をかけてくれた人。
｢ロマニ...だったよね。｣
ロマニ・アーキマン、Dr.ロマン。確かに彼の姿と声だったけど...あの眼は違う。どこかで見た、別の誰かの眼だった。
サンソン｢......｣
｢止めたかった...例え偽者でも、私っ...！｣
織田信長｢恩人か。｣
｢うん...恩人って言葉では片付けれないぐらい、とても...すごい人だった。私の最愛の父だった...｣
もちろん、天界では”概念化”したロマニが存在した。でもそれはただの概念に過ぎず、そこに彼の本当の意思など宿っていない。ロマニ・アーキマンというすべてのデータが統合されただけのAIだ。
彼はどうなのだろう。まだそこに、ロマニの意思は宿っているのだろうか。
織田信長｢...もう一度再会したとき、我もその父とやらに礼を言わねばなるまいな。｣
｢...？｣
織田信長｢妻に会わせてくれたことに感謝する、と。貴様が生き延びたのも、サンソンという旦那に巡り会えたのも、すべてはロマニ・アーキマンというキッカケがあったからだろう？手を差し伸べられた、提案された。その一つ一つの行いが、貴様らに幸をもたらした。違うか？｣
サンソン｢...いいえ。たまに胸の大きい女を見かけては、カメラを用意するクソ野郎でしたが...マリーヌにとっても、僕にとっても、誰にでも自慢できる最愛のお義父さんです。｣
織田信長｢なんか地味に悪口聞こえた気がするけど、ノッブ聞き逃しておくね。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年11月15日 9時
