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｢...えっと...アルテミス、だよね。どうして月の女神様がこんなところに？知る人ぞ知る、有名な神様なのに...｣
マシュ｢それはアルテミスさんご本人も知りたがっているかと...｣
｢そ、そうだね。私が混乱しすぎていた。...｣
サンソン｢...マスター、無理せず休んでください。やはり先程の戦いの後遺症が残ってるのでは？｣
後遺症...そういえば右腕からずっと電撃が走るような感覚がある。今回は長い。
｢...！｣
サンソン｢大丈夫ですか、マスター。｣
一瞬強いものが来たような...気のせいだろうか。
｢あ...うん...えっと、確か船の修理...だよね？｣
サンソン｢はい。あの戦いで船を爆破されてしまったので、その修理をしなくてはいけない状況になったんです。どうせならワイバーンの鱗で強化してしまおうという話になりました。｣
｢なるほど...手伝いたいけど、少し右腕がおかしくって...暫く森の中で休んでいいかな？｣
ドレイク｢ならアンタ一人にしておくわけにはいかないね。その傷からは妙な臭いがするんだ。｣
｢...リヴァイは戦ったばかりだから、苦しそうだし...どうしよう。｣
サンソン｢...僕が残ります。マスターの命、この僕が全身全霊お守りしましょう。｣
藤丸｢ありがとう、サンソン。君が傍にいるなら助かるよ。｣
サンソン｢この傷は...ロマン、解析は終わりましたか？｣
『終わったよ。彼女は寝てる？』
サンソン｢はい。｣
『...敵に自分が何処にいますよって知らせる、いわば迷子防止装置だね。おまけに何かしらの幻覚が作用する呪い付きだ。そりゃあバイタルに以上は出ないよ。体に直接害は及ばないんだから...』
こんな体でずっと戦って、痛みが広がって...最初に"問題はない"と言ったせいで、ずっと言いづらかったのか。
｢いた...い...｣
『...ダメだ、バイタルは変化無し。これが正常な数値だ。やっぱり彼女は...』
サンソン｢適性はあります！！！...この場所を含め、これまで四回もレイシフトを行った。レイシフト適性はある...だからカルデアに呼ばれた...！｣
『...そうだけど、』
これはただの呪い...本来の適性数値なんて、ない。元々レイシフトできるマスターで、それがサーヴァントの力によって上昇してる...なんて。
『そうだね。帰ってきたらすぐ彼女を診察して、数値ももう一度調べ直してみるよ。彼女もカルデアの一員だ、必ず助けよう。』
サンソン｢ありがとうございます...ロマン...｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年5月4日 18時
