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隣の席のアイツ。 ページ2

アイツに対しての第一印象:『お人好しそうなヤツ』




進級して隣の席になった瞬間、そう思った。




目は糸目だからかあまり開いていないし、なんだか人に優しくしなきゃ生きていけなさそうな感じがした。









けれど、現実は違う。




なんか優しそうだし宿題とか見せてもらおうと話しかけた瞬間、




『え、何...君だれ?』







....一言目がそれかよ。




オレのアイツに対しての第一印象が崩れ落ちた瞬間だった。










「...って聞いてんのかよA!」




『あっ、ごめん。話が長くてつまんなかったから、全然聞いてなかった』




アイツ______江戸川Aは悪びれもなくオレにそう言った。




『っていうか佐野くん。そんな話私に聞かせて楽しい?』




「...今楽しくなくなった」




『あっそう。』




Aは、多分オレよりワガママだと思う。




授業中に寝てセンセーに怒られても平気で毎日寝てるし




けどテストは全部百点。意味わかんない。






...ワガママになればオレも頭がよくなってご褒美のどら焼きがたくさん食える...?







『そんな馬鹿なこと考えてないで授業の準備したらどう?』




んじゃ、私は寝るからおやすみ〜と言い残して、Aは机に突っ伏して動かなくなった。




「...いや、オレも人の事いえねーけど寝るなよ」




机から算数の教科書を出しながら文句を言った。









....なんで、アイツオレの考えてること分かったんだ?




ま、どうでもいいか。その疑問から意識がそれると、オレの視界は暗くなっていった。







『...それは秘密事項だから言えないねえ』

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作者名:メープルシロップ。 | 作成日時:2023年6月18日 21時

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