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「手前なァ……！」
握り締めた拳がギリギリ出るか出ないかのところで。
「あ、あ、あの中原幹部……も、もう着きました」
運転席の下っ端が、ビビりまくった震え声で到着を報せてきた。間一髪のタイミングである。むしろぴったりすぎて狙った気すらする。
「おい……」
「下りないの？」
まさか狙ってたか手前、と思って睨むと、十六夜は首を傾げた。此方の怒りなど無いのと同じ。どこ吹く風といった感じだ。
任務が優先か、此奴をシメるのが優先か。
……重要度は分かりきっていた。これみよがしに舌打ちをし、車から降り＿＿＿
「あー、タンマタンマ！ちょい待ち」
「…んだよ。何かあるならさっさとしろ」
＿＿＿かけたところで、服を掴んで車内に引き戻された。目の前でバタリと扉が閉まり、思わず口がへの字に曲がる。
背後に向かって不満オーラを放つと、う〜ん、と考え込む声が聞こえてきた。
「問題でもあるのか？」
向き直る。
「問題っていうか……その格好で行くの？」
十六夜は目鼻立ちの整った顔を苦々しげに歪ませている。
自分の格好を見下ろしてみたが、特に問題はない。普段通りだ。……なのに。
「いやぁ……う〜ん…でも、これはねぇ……」
「ハッキリしねえな。何かあるなら言ってみろよ」
「……分かった。じゃ、言うよ」
暫く黙ってから、肩に両手がかかる。
何故か、琥珀色の瞳に同情めいた色が見えた。子供に真理を諭す親のような目だ。思わず黙ると、十六夜は通る声で告げた。
「その服、超絶イタイ」
「…………は？」
「だから、イタイ。今どきそれは流行らないよ、いや、マジで。小学生だったら翌日から虐められるレベル。せんせ〜、中也くんが変なお洋服着てます〜、みたいな。なんならアレだよね、親が近所でさ『ウチの子が最近黒い服ばっかり着るようになってねえ、やぁねえ思春期？』って井戸端会議のネタにしてると思うよ。その辺大丈夫なの、リスクマネジメント出来てる？」
理解不能な例えや言葉が怒涛の勢いで注がれ、正直、暫く言葉に詰まった。
よく分からない。とくに、小学生と井戸端会議の下り。なんなら、何でこの服がそんな謂れを受けるのか理解できない。太宰にすらここまでは言われなかった気がする。っていうか、それよりも何よりも。
「不思議Ｔシャツ愛用者の手前にだけはいわれたくねぇよ……！」
辛うじて言葉は出たが、何だか、ハァ、非常に疲れたぜ、俺は。
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オタク(プロフ) - スプラトゥーンww (2019年5月17日 12時) (
レス) id: 4494596138 (このIDを非表示/違反報告)
夜(プロフ) - ここ読む人いるかは分からないんですけど、オチまでちゃんと考えてあるし更新は止まっていても作品の事は忘れてないですし生命活動も停止していませんので、あの、受かったら戻ってきて完結させます……ホント申し訳ないです。ていうか人生詰みそう。 (2018年12月15日 23時) (レス) id: 06629672db (このIDを非表示/違反報告)
夜(プロフ) - 祟璃さん» わたしと致しましても、早く続きを書いてお届けしたくてしょうがないんです。操×籠の方も見て下さっているんですね！ あちらも3月からはどしどし書いていきますよ！ 心踊るコメントありがとうございます。必ず戻ってまいりますので、今しばらくお待ちください(*^_^*) (2017年12月27日 16時) (レス) id: c74f413357 (このIDを非表示/違反報告)
夜(プロフ) - 祟璃さん» わぁ、ありがとうございます!! こんなに長らく音沙汰なく過ごしているのに、まだ覚えて待って下さるなんて！ 今もこれを書き上げる意思は衰えておりませんし、此方に力を注ぐのも来年には叶いそうです。具体的には2月28を目標にしています。(嬉しすぎたので続く) (2017年12月27日 15時) (レス) id: c74f413357 (このIDを非表示/違反報告)
祟璃(プロフ) - 更新停止から復帰できることを願ってます…!!! 下のコメを見ましたが、個人的に十六夜君は誘い受けが似合うかなと思ってます( ニート受けっていいと思うんですよ( 操×籠の方の更新も待ってます!! (2017年12月26日 19時) (レス) id: 53235c3c55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Drastic1/
作成日時：2016年8月15日 22時
