ご老体の悪魔 ページ24
悪魔とバレたので彼らには本名を名乗っているが、あまりにも悪魔狩りが起こったのが昔過ぎる上に、名家シュバルツ家は時の流れに負けて、人間からは忘れ去られてしまったらしい。
シャウラ？あっふーん。ぐらいの反応で特に何も驚かれず…。
驚かれたのは、自分が悪魔ということと、性別だけだった。
ここのバーでは、俺みたいに自由自在に魔法を操れるやつはあまりいなかったらしく、(ここだけの話)氷魔法が得意な俺は、バーの氷をひたすら作って、アイスピックで割って作って割って作って…。
よく共に作業をしている同室のアンジュ(♂)はアイスピックで割らずにまるで板チョコを折るように簡単に手でやっていた。
彼には毎朝長い髪を結ってもらっているが頭蓋骨が割られる日も近いかもしれない。
｢アンジュ…｣
｢あん？｣
｢氷はいいけど、頭蓋骨には優しくね…。｣
｢…？何いきなり。怖いんだけど。
撃たれて頭でもおかしくなった？｣
｢なわけ！｣
あー辛辣辛辣。
…
｢前々から気になってたんだけど、アンタ悪魔なのにピアス十字架だよね。ペンダントとか聖母マリアだし。｣
同時期に働き始めたジュエル(♂)が軽く掃除をしながら聞いてくる。
｢えー？それ聞いちゃいますぅー？｣
｢はよ言え。｣
｢もー！昔世話になった人から貰ったの！悪魔がより人間に擬態しやすいようにーって。｣
｢じゃあニンニクとか食べたら人間になれるってこと？｣
｢それは吸血鬼やて。｣
｢同じだろ。角としっぽがあるかないかで。｣
｢ぜんっぜんちげーから。｣
ワタシ、ヴァンパイアジャアーリマセーン。
｢アンタ悪魔なら、妖精科悪魔属ってことじゃんか…ここだけの話…………何歳なの？｣
｢…何歳なんだろう…。でもアンジュの倍は生きてる。…はず！｣
｢だよね〜高校でやったわー。｣
｢えっ？何の話？｣
｢歴史の教科書の最初の方のページで、今からだーーーーーいぶ前に悪魔狩りがあってさ、悪魔を一人残らず狩っちゃったから絶滅したって内容。｣
｢へ？けうかしょ？？｣
｢そうだよ。だからアンタはその時の生き残りってことでしょ？？ということはとんでもないお年寄りってことじゃん。｣
｢つまり『悪魔=ご老体』の法則で即バレなのか…。｣
｢そうだね。だから隠しといた方がいいよ。｣
｢ちょっと傷つくな…。｣
ずっと人間に擬態していたから、人間から悪魔への所論を聞くなんて初めてかもしれない。
人間界外では妖精族は老人ってことか…。
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ふねぬい(プロフ) - 虚さん» いや〜ん…告白されちゃった(照れ)次作は案練り中！コメントありがとうございます！ (2020年8月6日 0時) (
レス) id: 71289eb0fd (このIDを非表示/違反報告)
ふねぬい(プロフ) - アカバさん» 応援＆コメントありがとうございます！続きは模索中です！ (2020年8月6日 0時) (レス) id: 71289eb0fd (このIDを非表示/違反報告)
虚(プロフ) - 好きですっ！お気に入り失礼しますっ！更新気長に待ってますっ！ (2020年8月5日 23時) (レス) id: 7c0e52b0b9 (このIDを非表示/違反報告)
アカバ - 初コメ失礼します！面白いです！応援しています。頑張って下さい！！ (2020年8月5日 18時) (レス) id: 25e6345673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふねぬい | 作成日時：2020年7月5日 23時
