Dracula La＊４

▽ Yside ページ6

取材が終わり、急いで帰り支度をしてAが待つ家に帰る。



…自分の家に自分を待っていてくれる人がいるだなんて、いつぶりだろうか。






部屋の前に着くと、もちろん自分の家だから鍵は持ってるけど、あえてドアホンを鳴らす。






ピンポーンと押すと、カチャカチャと音がして扉が開いて、

「おかえりなさい、洋平さん」

笑顔で出迎えてくれるA。





「ただいま」


…ああなんだかこーゆーやり取りいいよなぁ。





リビングに行くと、レポートでもやっていたのかパソコン画面には書きかけの文章が映し出されている。




「…あっ、今すぐ片付けますね」

そそくさとパソコンをシャットダウンしようとするAに





「いや、俺今から風呂入ってくるから続きやってていいよ」

と声をかける。






…風呂は俺から入らないと。

また寝てたら困るし。
それに、A用のぶかぶかモコモコパジャマを用意しなきゃならないしな。





.





風呂から出て服を着ると、寝室にAのパジャマを取りに行き、脱衣所のカゴに入れる。


うん、準備よし。







リビングに戻ると、パソコンでカタカタとリズム良く文字を打っているAの後ろ姿に


「Aー、風呂入ってきな」

と声をかける。





「…あ、はい！そうします」





「あのさ、パジャマ、脱衣所に置いてあるの着て」




「へっ？私、今日は持ってきてますよ？」




「いいから、着てきてよ」




「あ、はい…」

なんで？っていう顔をしながら風呂場に行くA。




…あー早く出てこい。





.





「あの…洋平さん、」

キッチンでコーヒーを入れてると後ろから声がして振り向くと、ぶかぶかモコモコパジャマ姿のAが。



…今日１日、何回妄想したかわからないぐらい妄想したけど、それ以上の可愛さに頭の思考が止まる。





「これ、私のために…？」




「え…あ、うん…」




「すごく可愛いパジャマ…ありがとうございます！」

…パジャマじゃなくて可愛いのはA自身なんだけど。ああ早く触れたい。



ちょっと長めの袖をぎゅっと握っているAの腕を掴み、リビングまで連れて行く。







ソファに座らせ、まじまじとAの姿を見て




「うん、やっぱ似合ってる。可愛い」




「…え、あ…」

頬を染め恥ずかしがるAに、ぷちんと理性が切れて





「…A」




「…っ、」



Aを引き寄せキスをする。

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