Dracula La＊４

▼23 好きだから。Yside ページ5

「あれっ、よーへい、そのクラッチ…」

雑誌の取材でメンバーで集まったとき、ヒロが話しかけてくる。




「ああ、これ？」




「買ったの？」




「いや、貰った」




「誰から？」




「Aから。いいだろ？」









…そう。クリスマスの夜、(０時過ぎて26日になっちゃってたけど)Aにサプライズで弾き語りをして、合鍵を渡したら、Aからプレゼントを貰ったのだ。



用意してくれていただなんて思ってなかったからすっげー嬉しかったし、しかもクラッチバッグで。



いつも俺が愛用しているクラッチは黒なんだけど、Aがくれたのは茶色で色んなコーデに合いそうだし、何より見た目が格好いい。



Aからの初めてのプレゼント。
使わないわけないだろ。







…ってことで早速使ってメンバーにさり気なく自慢する。







「洋平は何かあげたの？」




「俺？…俺は今日あげる予定」




「今日って…とっくにクリスマス過ぎてんのに？」

俺とヒロのやり取りを聞いていたサトヤスがごもっともな指摘してくるけど。


俺にも色々準備があったんだよ。








…最初はAがいつ泊まりに来てもいいようにA用のパジャマかスウェットを用意しようとしてたんだけども。



俺のスウェットを着てぶかぶかなAを見てから、どうせ買うならちょっと大きめのサイズを買おうじゃないか！



…だなんて思ってあれこれ見てたせいで注文が遅くなって、クリスマス過ぎてからぶかぶか(そしてモコモコ)パジャマが届いたっていうね。






…それに泊まりに来たときすぐに着てもらいたいから一度洗濯したかったし。






まぁこんなこと口が裂けてもメンバーには言わねーけど。









んで、今日はやっとそのぶかぶかモコモコのパジャマの出番がくるのだ。









ああ絶対可愛いだろうな…







「…洋平、口元」

ニヤけすぎだよ、とまーくん。





おおっと、つい顔に出てしまったようだ。

コホンと咳払いをして誤魔化してみる。









…今頃、Aは合鍵を使って俺の部屋にいんのかな。

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