Dracula La＊４

▽ ページ4

“会いたいと思った時に君が側にいる事を
「奇跡」と受け入れ
迷うことはないのさ
Go crazy I go crazy yeah

限られた時の狭間の中で僕等は
何かを迎え入れ
何を信頼して
Go crazy I go crazy yeah”




洋平さんが歌い始めたのは、今まで君が泣いた分取り戻そう、だった。




“Oh 足りないよ
もう僕らには時間がないから
当たり前のようにいつまでも同じじゃないから
わからないよ
もう頭がこんがらがってんだ
でも当たり前のように
明日また君がいればいいな”









「…この曲、Aと出会う前に書いた曲なんだけどさ、なんか…俺とAのことみたいだなって最近思ったんだよね」




歌い終わるとアコギをテーブルに置き、そう話し始めた洋平さん。


この曲が私たちみたいだなんて思ったことなかったからびっくりしたけど。


そう言ってもらえて嬉しくないわけない。






「…今日もこうやってAと会えるのも、奇跡なんだろうなって」




「…でも、奇跡だろうがなんだろうが、俺はAに会いに行くし、会えないことを時間のせいにしない」







…なんだかプロポーズされているみたいで、胸のドキドキが止まらない。




感極まって泣きそうになりながらも、なんとか頷くと、






「…だからさ、これ、Aに持ってて欲しいんだ」


そう言って洋平さんが差し出してきたのは





「…か、ぎ…？」




「…俺ん家の合鍵」




「えっ…」




「これからお互いの時間がすれ違っても会えるように。…受け取ってもらえる？」






…私なんかがこんなにも洋平さんに想って貰えて、会いたいと想って貰えているだなんて…







「…はい…っ」



洋平さんの手から合鍵を受け取る。





「ほーら、泣かないでよ」


ぽろぽろ流れる私の涙を拭ってそっと抱きしめてくれる洋平さんが暖かくて、さらに涙が溢れてくる。




「…洋平さん、」




「ん？」




「…大好き」




「…俺も」









数十分前には会えないことがあんなに寂しかったのに。


こんなにも幸せな日になるだなんて。





.





“会いたいと思った時に君が側にいる事を
「奇跡」と受け入れ”て、




“でも当たり前のように
明日また君がいればいいな”






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らいや様のリクエストでした。



弾き語りをサプライズ、ということで、歌詞の内容で“今まで君が泣いた分取り戻そう”にしてみたのですが、いかがでしたでしょうか？

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