Dracula La＊４

▽ Yside ページ27

朝、７時。




ふと目が覚めたはいいけど、隣に眠っていたはずのAがいない。




…あ、そうか。

今日１限から授業って言ってたな。




寝起きであまり働かない頭でぼんやり思う。




…Aを見送ってから二度寝しよ。






.







リビングに向かうと、キッチンで朝食を作っているAが見えて。




「…Aおはよ」




「うわっ、びっくりした、

おはようございます」


いきなり背後から言わないでください！と言いながらも笑顔なAに癒やされる。




「洋平さん、朝ごはん食べます？」




「ん、食べる」


…普段は食べなかったりするけど。

Aが作ってくれるなら、ね。






10分ぐらいすると、ダイニングテーブルに炊きたての白米、味噌汁、サラダ、目玉焼きが並んで。




「洋平さん、冷蔵庫ほとんど空っぽじゃないですか(笑)」




「あーごめん。最近外食続きでさ」




「栄養とらないと身体に悪いですよ？」

と心配してくれるAの首筋に、昨日俺が付けた“跡”がちらっと見えて。







目につかないだなんて言ったけど、角度によっては見える場所。




…Aに悪い虫がつかないようにだなんて言ったら独占欲が強い奴みたいだから口が裂けても言わないけど。








「…洋平さん？」

急に黙り込んだ俺にキョトンとするA。



そんなAがたまらなく愛おしい。





「いや、なんでもない」









Dracula Laの本当の意味は
俺とAしか知らなくていい。




…俺はただ、
Aに俺の“跡”を残していくだけ。







ーーーーーーーーーーーーーーー


いや〜〜久しぶりにちょっと長めのお話でした。


このお話のタイトルでもある、Dracula Laが関わってくるお話だったのですがどうだったでしょうか？


私なりの解釈で、曲とお話をリンクさせてみました。本編(２人が結ばれる前)とはまた違った、Dracula Laの意味を表現してみたかったのです。





リクエストが溜まってきたので、次の更新ではそれに沿ったお話をお届けしたいと思います！


リクエストは常に募集しておりますので、気軽にコメントして下さいね。

▼31 いじわる。→←▽

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す