最年長には子供がいる

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そこからは早かった。

元々親戚との付き合いが少なかった両親は地元の小さな葬儀場で小さな箱へと姿を変えた。


病院で泣きじゃくっていた叔母は"大人なんだからしっかりしないとでしょ？"なんて今更なことを言ってせっせと様々な手続きを済ませてくれる。



叔母「わざわざ来てくれてありがとう、忙しかったのにごめんね」

『自分の家族の事なんだから当たり前だよ、こっちこそ教えてくれてありがとう。』


叔母「Aくんが優しい子で姉も嬉しいと思うよ。絶対にAくんのお父さん、お母さん3人は2人のこと見守ってるからね。もちろん私も。」


"2人"


信じたくもないが俺の両親は亡くなった。しかし、弟であるソウは後部座席に座っていた事から奇跡的に助かった。


懸命な治療のおかげでソウは後遺症もなく全回復し、今も隣で俺の手をしっかりと掴んでいる。

しかし、両親がいなくなった今、ソウは元の家に戻ることが出来ない。
叔母さんが引き取ると言ってくれたが、叔母さんの家にも大切な子供がいる。

ソウが馴染まないとは思わないが、家族を3人も亡くしている俺にとって弟は唯一の家族の為一緒に渡韓することを決めた。

叔母さんはそんな俺の気持ちを汲んだのか反対もせずに「幸せになるのよ」と応援してくれた。



『それじゃあ、またね。ありがとう、叔母さん』
「ばいばい！」



弟のちいさな手を握り、不安と緊張を抱えながら俺は日本から飛び立った。

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