A Secret Contract２【JN×TH】 (ページ7)

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『はい？』

私はダーツで盛り上がってるテヒョンさんを
遠目にユンギさんの話に耳を傾けた

YG「たしかに親から
たくさんの愛をもらって
テヒョナは育てられたけど、
もらったのは愛だけじゃない。
異常な期待も同時にもらったんだよ。
親は直系の、実子の
テヒョナに会社を任せたかった。
でも、その才能に秀でてたのは
テヒョナじゃなくて兄貴の方だった」

『………そんな話一度も聞いてないです』

YG「何も考えないで海外飛び回ってるただの
能天気なモデル、って思われたかったんだろ、
テヒョナは」

『…、』

YG「義理の兄貴は優秀だってわかってから、
親は兄貴に英才教育させて、
完璧な社長になってもらうように
手塩にかけて育てられた。
テヒョナは…あいつは可愛いじゃん？
ただただ可愛いがられて甘やかされて育ったらしい。何の苦労もない人生だけど、
それが辛い奴もいるんだよ」

『…』

YG「ヘラヘラしてるけど、
そう”見せてる”だけ、あいつは。」

ユンギさんの作ったカクテルは
グレープフルーツとオレンジのカクテルで、
爽やかな味だけど、
グレープフルーツの独特の苦味が
舌の上に残った

YG「ま、ここに来るやつなんてみんなそうだよ」

『”そう”って？」

YG「聞いたら引くぞ」

『ひかないです、』

YG「…ジミナは自傷行為を
ようやくやめて精神病院から退院できて、
ホソクはいまだに薬やったりやらなかったり、
てかやめられなかったり、
俺は前科アリだし」

『ぜ、前科？』

YG「放火」

端的にユンギさんは言って、
自分で作ったお酒を一気に飲んだ

ポカンとした私をみてユンギさんは
無表情で答える

YG「火を、放つ、で、放火」

『や、言葉は知ってますけど、』

YG「少年院で済んだけどな。
つまりまぁ俺の周りに来るやつって
大抵傷モノってこと」

『…、』

YG「きっと、お前もね」

ユンギさんはそう言って
私のドレスをカウンターにそっと
置いてくれた

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