【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ6)

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わなわなと震わせていた身体をぱっと止めたと思えばいきなりこちらへと飛びかかってくる赤犬。
地面を蹴る音と共に風を切るような轟音が拳と共に私に襲う。

｢小童がァ！！！｣

『うわわっ！』

振り落とされる拳。
身体を翻してぱっと避けると私がいた場所の氷の地面はジュッという音と共に蒸発していく。
海を凍らせた分厚い氷をもいとも簡単に溶かすのだ。この拳に当たったら大怪我どころでは済まされないだろう。

『…エース！ルフィ！！早く行って！！！』

｢っ、…ああ、すまねえな。｣

二発･三発目と繰り出される拳を必死に避けながら虫の息であるルフィを担ぎながら船へと走るエース。そんな兄弟の姿を後目に私も手の平を厳つい正義のマントを羽織る赤犬へと向ける。

『じゃあ、反撃開始だ。』

真っ赤な瞳に光が差し込んだ瞬間。
地面を軽く蹴る。
かざした手から創り出されたのは、まるで海のように青く光り輝く刀。
それは、まるで透き通っているように透明に見えてしまう。

｢…、お前。″ウミウミの実″の能力者か…。｣

『せいかーい。』

右手に出された刀をしっかりと握り締める。
水で創り出された刀はまるで本物のように重い。
精密に再現された柄に軽く力を入れると、金属のようにカチャ、と擦れあう音がする。そんな水真晶(命名)を身体の面へと持ってきて両手で握りしめる。

｢水を操れる自然系能力者。じゃが、操れるのは自身から創り出された水のみ、他の能力者と同じように海の悪魔の化心のためカナヅチ…。｣

『…そこまで知られてるのね。』

思っていたよりも海軍という組織は有能らしい。
流石にそこまで知られているとは思っていなかったため、驚きと感銘で軽く手を叩くと心底嫌そうに顰める顔。

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