【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ7)

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そして繰り出されるマグマの拳。
弾力のある皮膚から鮮やかなオレンジ色へと物質を変える拳。

私の顔面目掛けて撃たれる拳を素早く刀で受け止めるとバチンッとお互いがぶつかる音と、その1秒後にジュウウウッッと水で纏った刃が蒸発して消えていく音が戦いの激しさを物語る。

『…あらら、やっぱり相性悪すぎだな。』

刃の消えた刀を一瞥してポイッと背後へと投げ捨てる。すると、赤犬は満足したように片方の唇を吊り上げて笑う。

｢お前の能力は厄介じゃが、ワシとの相性は最悪じゃけェ。｣

勝利を確信したように小馬鹿にしたように鼻で笑う男に心底イラつくがそんな感情は顔に出さずに、私もくすくすと口元を歪ませる。

『相性が最悪でも、貴方を足止めすることなんて簡単なんですよ？』

すると、一瞬眉を顰めたが直ぐに目を細めて胸の前で組んでいた腕を広げて戦闘態勢を取る。

｢…やってみィ。小娘！！！｣

くわっと怒りに顔を歪めた大将。
案外煽り行為が効いてるな、と自身の行動に感心しながら手の平をかざす。
そこから出てきたのは大量の水。
私自身から出てきた水は他の能力者からしたら、海と同じもの。触れれば力が抜けるし貯めた水池に突き落とせばカナヅチのため沈んでしまう。

他の能力者には有効すぎる″ウミウミの実の能力″。
だが、マグマグの実やメラメラの実などの炎系能力者にはかなり相性が悪い。触れれば一瞬で消える水。
そのため、倒すどころか足止めすら難しすぎる。
相性の最悪な相手と戦うだなんて今までなかったため、ここまで圧倒的に能力が使えないと痛感してしまったのだが…。

今の私には逃げるなんて言葉はどこにもない。
…兄弟を守るためだ。この命かけてまで守る義務がある。

『ひひ』とニヒル口に不敵に笑いながら能力を発動させる。手の平から出てきたのは数十メートルもある大きな水の壁。

まるで彼らの元へと行かせないように立ちはばかる壁は海軍軍隊に向かって激しく突っ込んだ。

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