【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ29)

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おじさんの言葉を聞いて、兄弟を失うかもしれないという焦りに囚われていた心は足枷を外すように解放される。

『…今は戻らない。また絶対に4人で会える！！』

そう言うとおじさんはその通りだと言わんばかりに私の頭をぐしゃぐしゃと撫でてくる。

…ルフィ、エース、サボ。
約束破っちゃうけど、3人があの約束を覚えていたら…。
あの日交わした盃、誓いを覚えていたら絶対に会える。この広い海は私たちをまた引き寄せてくれる。
だから、少しの間お別れだね。
私は8年も先に海へと出ちゃうけど…、ゆっくり気ままに過ごしながら皆のこと待ってる。

いつか、4人揃って海賊になれたら…。

赤く染まる空をぼーっと眺めながら決意した。
もう迷いなんてものはなかった。

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あの後、近くにあった島に下ろしてもらいそこで助けて貰ったおじさんとは別れた。
小さな港へと降り立った私。

怪我を手当して貰えたとはいえ、ぼろぼろになった服などの変えは一切なく、お金もない。所謂手ぶらの無一文なのだ。

『さーて、……盗むか。』

1人で自由気ままに旅をしようと決意してからも、今まで生きていく上でしてきた窃盗をここでもしないといけないらしい。

軽く背伸びをして身体をほぐした後、ゆっくりと人通りの多そうな街へと歩き出す。

私の旅は始まったばかりだ。

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