【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ28)

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｢君、あの場所(グレイ･ターミナル)にどうしていたんだい？｣

『…大事な兄弟とある人のお手伝いをしていたんだけど、その途中に火事に巻き込まれちゃって……。』

｢そうだったのか。｣

目を伏せながらぽつりぽつりと話すと納得したように頷きながら顎に手を添えるおじさん。

ああ、エースとルフィは生きてるかな？
サボも巻き込まれてはいないと思うけど、…貴族の人に嫌な思いさせられていないかな？

考えれば考えるほど兄弟が心配で。
ここにいてもたってもいられない。
今すぐにでもあのゴミ山へと戻りたくて。

『おじさん、あの場所まで戻して！』

おじさんの黒いマントを掴みながら高い壁のような足にしがみつき必死にお願いをするが、一向に首を縦に振る気配はない。

｢それは無理な話だ、嬢ちゃん。あのまま戻れば君は確実に死ぬぞ。｣

『っそれでも！！あそこには大事な兄弟が！！！』

｢それなら尚更だ！！｣

必死に弁解しながら足を揺らしていると、イントネーションが一定だった口調が、感情を表しているかのように初めて荒くなる。
いきなりのおじさんの気迫にびびった私は肩をびくつかせる。

瞼を閉じて顔を伏せる私をゆっくりと撫でる大きな手。

｢…今1番優先すべきは自分自身の命だ。君の兄弟なら大丈夫さ。……それとも嬢ちゃんは大事な大事な兄弟を信用出来ないのかい？｣

優しく諭すような声色。
それに苛立ちながらも落ち着きを取り戻す。

『っ、ルフィもエースもサボもあんなんで死ぬわけないもん！！』

血相を変えて牙を向いた私におじさんは怒ることもなく笑顔を見せた。

｢そうだ、その意気だ。｣

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