僕のご主人さま〜Donghae〜Vol,2

正体 ページ9

*


毎日話してる……？
もしかして、顧客……？
パクさん以外で毎日………？


「あ……」


思い出した。
いつも、電化製品の使い方を聞いてくる人。
えっと…名前は………


「チャン・ジフン……」

「ああ……嬉しいな。君の口から僕の名前が…。
わかってくれたんだね。
もう浮気なんかしちゃだめだよ？」


そういいながら、小さなUSBを指で挟んでユラユラする。


「返して…！」

「ふふ、ただでは返せないなぁ」

「何が望みなんですか？」

「酷いなあ、そんな怖い顔して」

「返してくれるんですよね？」

「ふふ、君がちゃんと、約束してくれたらね」

「何を…」

「二度と浮気はしませんって言ってよ」


あり得ない……


「おかしいんじゃないの…？」


そう言った瞬間、男の顔が強張り手が伸びてきた！


「言うなっ！」

「きゃあっ」


後ずさりする私を追いかけて来た太い手が、手首を掴んだ。


怖い…！


「いやっ！離してっ」

「お前まで…おかしいって言うなぁぁ！」


男が反対の腕を振り上げた瞬間……


「いてぇーっ！」

「ココ！？」


ココが、男の足に噛み付いた……
と同時に、蹴り上げた足。


悲痛な叫びと共に、ココの体が一瞬宙を舞った…！


「ココーー！」

一瞬男が怯んだ隙にココに駆け寄る。


「ココ…ココ……ああ、どうして……」


ココは、ピクピクしたあと動かなくなった…！



*

予感→←恐怖

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す