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その後、アシリパちゃんになんて事をするんだ！と怒りながら、びしょびしょのままでは風邪を引いてしまうし何よりも汚いので、ゴシゴシと念入りに拭い取る。
ぷんすこと怒っている私に、アシリパちゃんの瞼が杉元くんの外套のボタンにくっ付いたからと杉元くんが言い訳をしていて、燈台での事がフラッシュバックした。
街に着いたら尾形さんを病院で診てもらって、その後直ぐにお風呂に入ってもらおうと決めた。
その為にも先ずは皆の所へ戻るべく、杉元くんが尾形さんを背負ってくれる様で、杉元くんの背嚢を持とうとすると横からスッと白石くんが背嚢を取った。
「杉元の背嚢は俺が持つから、Aちゃんはアシリパちゃんを頼むぜ」
パチンとウインクを飛ばしてそう言った白石くん。
先程の私の反応を気にして、言ってくれたのだろう。…本当に彼は些細な事でも気にしてくれてとても有難い。
ありがとうと伝えて、アシリパちゃんの側に向かった。
元来た所を引き返しながら皆の所へ向かっていると、ポソリとアシリパちゃんが呟いた。
「Aと杉元は撃たれて死んだのかと思ってた」
「うん、確かに私と杉元くんは撃たれたよ」
「尾形が網走監獄で俺達を撃ったんだ。ウイルクも…そしてその合図を出したのはキロランケだ、インカラマッが見ていた」
その事に関してはどうやらアシリパちゃんは尾形さんから知らされていたらしいのだが、直接キロランケニシパ本人の口から聞くまでは信じられない様だ。
けれど私と杉元くんは此処に来る前に、インカラマッさんからキロランケニシパがウイルクさんを殺した理由を聞いていたと伝える。
「キロランケは“彼奴が変わってしまったからだ”とか、“金塊の情報を古い仲間達に伝えに行く筈だったのに…”と言ったそうだ。そうだよな？」
「うん。確かにそう言ってた」
「あの時ソフィアが怒っていたのは…ソフィアはぜんぶ知っているかも」
アシリパちゃんの口から出てきた新しい名前に誰だと聞けば、かつてウイルクさんとキロランケニシパと一緒にロシアに居た女性なのだと言う。
どうやら亜港監獄に収監されていて、アシリパちゃんに会わせる為に今回其処から彼女を奪還した様だ。そして先程まで一緒に居たらしい。
そして此処で一つ疑問が上がった。
態々危険を犯してまでアシリパちゃんに会わせようとした理由は何だろう…？
キロランケニシパは兎に角アシリパちゃんに会わせたがっていた様だし、キロランケニシパ本人に聞くしかないか…
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カピバラ(プロフ) - なっちゃんさん» コメありがとうございます！ドキドキして頂けたのなら良かったです！もどかしい展開をしていければと思っておりますので、今後とも宜しくお願い致します。 (2023年4月4日 23時) (
レス) id: 6c01959b81 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - 女主ちゃんと軍曹の絡み毎回楽しいです。ドキドキキュンします！軍曹なんて言おうとしたの〜><！！ (2023年4月4日 12時) (レス) @page41 id: f79473b3d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カピバラ | 作成日時：2023年2月22日 3時
