three ページ4
.
.
.
銃 ｢ あぁ 、俺だ 。もうすぐ着く 。Aもちゃんといる 。... あぁ 、分かった 。 ｣
器用に運転しながら携帯を操作する 銃兎 ｻﾝ を横目に 、ﾖｺﾊﾏ の煌びやかな街並みを眺める 。
電話の相手は恐らく 左馬刻 だと分かった 。事務所が近いので車庫開けを頼む連絡かそこらだろう 。
暫く走っていると 、さっきまでの煌びやかで幻想的な ﾖｺﾊﾏ は身を潜め 、暗く人通りのない路地を走っていた 。
左馬刻 の事務所に行くにはこの道からしか行けないのだが 、何度通ってもこの薄暗さには慣れない 。
私だってか弱い乙女なのだ 。
苦手なものも一つや二つある 。
しかし 、それを顔に出したり声に出したりすれば 、面白がって弄り出す輩が隣で運転しているので 、大人しく 、寝た ﾌﾘ をして到着するのを待った 。
銃 ｢ 着いたぞ 。 ｣
いつもの車庫に車を停め 、銃兎 ｻﾝ の乱雑に閉める扉の音で瞼を開けた 。
うたた寝していたらしい 。... 危ない危ない 。
車の中で小さく伸びをしてから扉を開け 、そっと閉じる 。
銃兎 ｻﾝ や 左馬刻 は乱暴に扱う 、私のような一般人には到底手が出せない額の高級車を初めて見た時は 、夢なのではと何度も疑ったが 、もう乗り慣れている自分が最近不思議になってきていた 。
銃 ｢ 左馬刻 、俺だ 。 ｣
左 ｢ .... 、Aは？ ｣
｢ は - い 。 ｣
私には少し高い位置にある ｶﾒﾗ 付きの ｲﾝﾀｰﾎﾝ に向かって背伸びをする 。
ｶﾞﾁｬﾝ と音を立てた如何にも重そうな鉄製の扉を開け中に入る 。
中に入ると 、左馬刻 の手下(?)が一斉に此方を向いて 、道を開け始めた 。
これは 、銃兎 ｻﾝ がいるからだろう 。私一人相手だったら確実に退いてもらえない 。
少し優越感に浸りながら奥の扉に近づく 。
銃 ｢ 左馬刻 、 ｣
左 ｢ お - 、入れ 。 ｣
命令口調が気に入らなかったのか 、銃兎 ｻﾝ は小さく舌打ちしてから扉を押し開けた 。
部屋の奥には ﾊﾞｰｶｳﾝﾀｰ と呼ばれる ｷｯﾁﾝ のようなものと 、部屋の中央には真っ赤なL字型の ｿﾌｧ が置かれている。
左馬刻 はいつもと同じ席でふんぞり返るように座って ﾃﾚﾋﾞを見ている 。
此方を見ずに ｢ お - 。 ｣ と手を振る 。
いつも通りの光景の中に 、ひとつ知らないものがあった 。
それが 、彼との出会いだった 。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 139人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Loco - お、最推しみっけ！＆☆連打しました！ これからも頑張ってください！ (2021年7月20日 19時) (
レス) id: 2cf4de4ba9 (このIDを非表示/違反報告)
萩 - 続き楽しみです！ (2020年4月19日 5時) (レス) id: 28ee4bfc20 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - カコさん» ですよね 、ほんとに分かります ... 、分かりみがしんどい ... 。応援ありがとうございます！ 頑張ります！ (2018年12月13日 20時) (レス) id: d916adae0f (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 理鶯ってヒプマイキャラの中で一番善良、というか天使だと思う・・・。応援してますので頑張ってください！ (2018年12月13日 16時) (レス) id: 7a3bf8ffac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪 | 作成日時：2018年12月10日 15時
