連れてきた訳 ページ9
テントに着くまでの間、帝統と私はここに来るまでの経緯などを理鶯さんに伝えた。
話を聞いている理鶯さんは、その表情を崩してはいないものの、心做しか優しそうな笑みを浮かべているように見えた…
理「そうか…しかし有栖川、Aは家に帰れなかったとはいえ、何故わざわざヨコハマに…しかも小官の所に連れてきたのだ?」
そうそう、なんで私ここまで来たんだっけ←
帝「それは、俺がこいつを連れてきたかったから連れてきた、みたいな…別にやましい事考えている訳じゃないんすよ?俺の仲間にも事前に断られてしまったんで、やむを得ずここに連れてきたというか…生憎俺も全て取られちまってこいつに貸してやる金もなかったし」
ホント悪ぃなA、理鶯さんと帝統が付け足す。
なるほど、それでこんな森の中まで連れてきたのか…ていうか家ないんだなこの人…家どころか
戸籍さえ持って無さそうだ←
そんな話を聞いていると、帝統に勝手にこの場所へと連れ出されたことも、会社を追い出されたことでさえ、もうどうでも良くなっていた。
「…別にいいよ、あの時どうせ直ぐに家に帰ろうとも思ってなかったしさ。」
理「そうか、しかし小官の住む場所では確実に安全が確保出来る場所では無い。なので小官が仲間に頼んで、明日には貴殿らを家の近くまで送って貰えるようにしておこう。」
帝「サンキュー理鶯さん。」
「…ありがとう、ございます。」
やっぱり、二人ともちょっと変わってる。
でも、今は不思議と怪しくなくなってきた。
私の警戒心は、ここに来るまでの疲れと度々掛けられる二人の労いの言葉によって、自然と解けていった。
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ブドウ紙パック(プロフ) - amroさん» コメントとご指摘ありがとうございます!理鶯さん推しにそう言って貰えてとても嬉しいです! (2020年5月11日 11時) (レス) id: 297b771243 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - 初めましてコメント失礼致します。理鶯推しなのでタイトルに釣られて読んでいたら面白くて一気見してしまいました。描写が分かりやすいため読みやすかったです!更新楽しみにしています!(30pの左馬刻の名字が青棺になってました)応援しています! (2020年5月11日 2時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
ブドウ紙パック(プロフ) - 黒髪さん» ありがとうございます!これからも頑張っていきます! (2020年5月7日 16時) (レス) id: 297b771243 (このIDを非表示/違反報告)
黒髪(プロフ) - この作品とても好きです……更新頑張ってください! (2020年5月7日 16時) (レス) id: 058440bffe (このIDを非表示/違反報告)
ブドウ紙パック(プロフ) - ハマにハマるさん» ありがとうございます!コロナに負けぬよう頑張って行きましょう! (2020年5月6日 0時) (レス) id: 297b771243 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブドウ紙パック | 作成日時:2020年4月23日 23時