会社にリストラされたらギャンブラーと元海軍に助けられた

着信音 ページ28

看｢Aさーん、そろそろ起きてくださーい｣

次に私を起こした声は、女性の看護師さんの声。

その声にここが病室だということを思い出し、夢見心地だった体を目覚めさせる。

看｢付き添いできていた方から意識が戻ったと聞いたので。調子はどうですか？｣

｢全然大丈夫です。｣

看｢それは良かったです。この後先生からの検査結果についての詳しい話がありますので、それまで安静にしていてくださいね。｣

｢分かりました。｣

そういや、すっかり忘れていたけど私の身体大丈夫なのかな…どこがどう言う状態になってるとか、痛みがないから全然気にしていなかった…

看｢準備が出来たらまた呼びに来ます。何かあったらそこのナースコールを鳴らしてください。｣

｢ありがとうございます。｣

そう言って看護師さんは病室から出ていった。これでまた1人に―

｢…｣

我儘言って家帰って、勝手に倒れた挙句、病院まで手配してもらって…

こうなるならあのまま一緒に乗り込んで、誰か庇ってﾀﾋんだほうが良かったのかもね。

｢恋人とかできていたらまた変わってたかなぁ…｣

そしたらきっと、もっと人生良くなっていたかもしれない…

…あの人の顔が思い浮かぶ。

嗚呼ダメだ、そんなこと考えちゃ。私が駄目になる。

すると急に、鞄からスマホの着信音が鳴り出した。

｢誰からだろう…｣

連絡先を交換した人だなんて、以前居た会社の同期の人か上司くらいしか居ないはずだ。

まさか今になって戻ってこいだなんて言わないよね…

とりあえず鞄からスマホを取り出し、電話に出てみる。

｢はい、Aですが…｣

銃｢入間です。ちゃんと繋がったみたいですね。どうですか？身体の調子の方は。｣

え？銃兎さん？

なんで銃兎が私の連絡先知ってんの？なんかホラーなんですけど←

｢あ、あの…連絡先なんて教えていましたっけ…｣

銃｢ああ、それなら貴方を入院させる際に連絡出来る人が居た方がいいと言われましたので、少しだけ(・・・・)見せてもらいました。あ、ちなみに入院費などはこちらで負担しますので安心してください？｣

｢あ、そうでしたか…ホント何から何まですいません…｣

私のスマホの中見たのね…

｢ちなみに連絡先の方は…｣

銃｢ほぼ全員に行き渡りましたよ。｣

所有者である私の承諾も無しに…まあ仕方ないか…

銃｢それと、スマホを見て気になったことがあるのですが…｣

何故そこまで→←満たしてしまいそうな【理鶯】

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