茨の姫（？）は眠らない

先輩達とユニークな寮 ページ23

『ほら、リリアとか、ポムフィオーレの一年の人とか、ね？』


「なになに〜？何の話？」


「ダイヤモンド先輩！クローバー先輩！」


「エース。デュース。それに監督生と…お前は？」


『Aです！』



「俺はケイト•ダイヤモンド。気軽にけーくんって呼んでね！よろしく、Aちゃん。」


『えっ！？』


「俺はトレイ。トレイ•クローバーだ。すまないな、A。これは、ケイトなりの愛情表現なんだ。」


(ビックリした〜)


「オマエら完全にオレ様の事忘れてるんだゾ…」


「人を散々こき使っておいて…」


「でも先輩も手伝ってくれたでしょ。」


「ああ。ダイヤモンド先輩のユニーク魔法はすごかったな。」


ユニーク魔法、か…


『どんなのですか？見たい〜！』


「えぇ〜あれ結構魔力使うんだよね〜まあいいよ、見ててね！」


『はい！』


そう答え、ボクはマジカルペンに触れる。


「舞い散る手札(スプリット•カード」


『わあ！すごい…けーくん先輩が2人！！この力があれば授業サボり放題では？』


「言ったじゃん〜短時間だけしか使えないんだって。」


『そうでした。ところで、ここハーツラビュル寮率高くないですか？他の寮の人はどんな感じなんですか？』


「ハーツラビュルは言わずもがな！ハートの女王の厳格な精神に基づく寮。赤と黒の腕章を付けてるよ〜」


「あの黄色に黒の腕章が、百獣の王の不屈の精神に基づくサバナクロー寮で、薄灰に薄紫が海の魔女の慈悲の精神に基づく寮オクタヴィネル寮だ。」


「寮ごとに結構キャラが固まってるんですね。」


「それ分かる〜！サバナクローなら肉体派、オクタヴィネルなら頭脳派みたいな？」


「それから、あの臙脂色に黄色の腕章が砂漠の魔術師の熟慮の精神に基づくスカラビア寮で、その隣の、濃紺に赤の腕章の奴らが美しき女王の奮励の精神に基づくポムフィオーレ寮だ。」


「可愛い女の子がいるんだゾ〜！！」


『あ、さっき言いかけてた人だ。ほら、ボク以外にもいるじゃん。』


「れっきとした男子校に、女子なんているわけないだろ〜？？」


「エース…オマエもさっきAのこと女子に見えるって言ってたんだゾ！」


「確かに〜！Aちゃん、一緒に一枚撮ろ？Aちゃんが写ればバズり間違いなしだよ！」

パシャッ！！

辺りにシャッター音が鳴り響く。


顔面の暴力でした…顔面偏差値高杉でした… byA

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