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鬼が三十九匹 ページ42

No side


Aは極力、涙を見せないように下を向いた。


高杉「種族が違うだけじゃねェか。」

A「わ…私は……鬼なんです。
人に忌み、嫌われる生き物なんです。」



きっとこれからも多くの人間に恐れられ、
殺されかけてしまう。


ずっと経験してきた。

その苦しみはどの鬼よりも分かっている。



高杉「………でも人間が好きなんだろ。」


Aはコクンと頷く。

涙がポタポタと垂れた。


高杉「それでいいだろ。別に。」

A「もう……嫌われるのは嫌です…
怖がられるのは嫌です。」

高杉「嫌いにならない奴を見つけりゃそれで満足か。」

A「鬼を勘違いしてほしくないんです。
怖くない鬼はいます。
人間(あなたたち)の創るものは間違いだらけですよ。」

高杉「じゃあ俺が間違えねェ。俺はお前(おに)を知ってる。」

A「一人の力で鬼のイメージは覆りません…」

高杉「一人知ってりゃ十分だろうが。」

A「……十分ですぅぅ…」



あの時と同じ。

はじめて鬼を受け入れてくれた、
松陽と同じ何かを感じた。

胸が張り裂けそうだった。









銀時「…っ………変な人間だな…」




外でも鬼が泣いていた。


鬼の目にも涙とは、よく言ったものだ。

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高杉るな - ありがとうございます!(?)イラスト集も見させてもらいました!!受験、頑張ってください!いや、もう頑張ってますね♪ (2017年12月1日 20時) (レス) id: 264bb20a3e (このIDを非表示/違反報告)
ぬめーん - 高杉るなさん» わっかりました!!本編でやるのは苦しいかもしれないので、番外編で書かせていただきます!リクエストありがとうございます!! (2017年12月1日 9時) (レス) id: 4f270715fd (このIDを非表示/違反報告)
高杉るな - ぬめーんさん» やっていただいて、ありがとうございます!次からつぎへと申し訳ないんですが、今度夢主と晋助様でお祭り、お願いできますか? (2017年12月1日 8時) (レス) id: 264bb20a3e (このIDを非表示/違反報告)
ぬめーん - 高杉るなさん» なるほど!新たに出してみますか!ありがとうございます!!やってみます! (2017年11月30日 20時) (レス) id: 4f270715fd (このIDを非表示/違反報告)
高杉るな - ぬめーんさん» リク..みたいなものなんですけど、また子ちゃんとか出してみてはどうでしょうか? (2017年11月30日 19時) (レス) id: 264bb20a3e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ココン | 作成日時:2017年10月24日 21時

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