【派生作品】アングレカムは境界に咲く【天使様と悪魔様の恋愛事情】 (ページ11)

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二人は楽しい.シェラページ11

白

白「どろろん」というオバケヤシキに入ってから見かけるものは人の恐怖心を煽るよくできた仕掛けがたくさんあった。
白私はといえば、仕事上ひどい怪我をした人を見ることもあるので、前説とともに登場した"オイワさん"などは「可哀想に」としか思えなかったのだが……

「ひぃっ！」

小さく悲鳴を上げて私の腕にすがってくるシェリーさん。突然現れたオバケに怖がっているのではなく驚きの色合いが強い声だが、つられて私までびっくりしてしまった。今朝後ろから抱きつかれたこともそうだけど、今日はやけに距離が近い。これが男の人だったら、振り払ったり距離をとったりしてしまうのだろうけど。

白思い返すと初めて会った時にはすでに手を繋いでいたし、最近の若い人ってこんな感じなのかもしれない。……抱きつかれるのも、悪い気はしなかったし。

白そう考えたら、なんだか急に腕に押し付けられるすべすべとした肌と豊満な身体のやわらかさが意識されてしまう。いい匂いもする……

「(──何を考えているんだ、私)」
むくむくと湧き上がる煩悩を振り払うように頭を振ってみるも、逆に一層意識してしまうばかりだった。

白