70話 伝える言葉 ページ34
「……う、っ」
「「！」」
手を取って喜ぶ雷門イレブンは、隣から聞こえてきた声にハッとそちらを見た。
蓬莱が、手の甲で目元を押さえながら、肩を震わせていた。
それまでは高遠と振る舞っていたが、タッチラインを越え、堪えきれなくなったのだろう。
その崩れ落ちそうだった肩を支える氷上。
何も言わずに、彼女を連れてベンチ前まで歩んだ。
『……みんな、』
「……」
静かな声を紡ぐAを、同じ教師である音無が固唾を飲んで見守る。
ここで、彼女はなんて声をかけるんだろう。
偉人の言葉を引っ張り出すか。
それともこれまでの経験の中から何か……。
だが、予想外にも彼女は、明るく笑った。
『──楽しかったな！』
「「！」」
イーグレットイレブンも、雷門イレブンも、鬼道も、音無も目を見開いた。
円堂だけがそれを分かっていたというように、フッと口端を持ちあげる。
そして。
白鷺の選手たちは、堪えきれなくなった。
一人残らずその目を潤ませ、やがて
氷上も最初こそ気丈に振る舞っていたが、蓬莱にギュッと手を握られると、その唇が震え始めた。
「「……はいっ！！」」
Aは動かない。
泣きじゃくっている教え子たちを見つめたまま、微動だにしなかった。
「……Aさん、凄い」
音無がぽつりと呟いた。
気高い白鷺の心を一瞬で震わせ、監督として、また顧問教師として信念を揺るがさない彼女は、10年前から変わらないように見えて、見違えるほど成長している。
この人はどこまで飛んでいくつもりだろう。
「……Aさ、ん」
『どうした』
まだ声は震えているが、蓬莱は氷上の支えなくAの前まで歩いてきた。
何度か深呼吸して呼吸を整えると、彼女は大きく息を吸って、
「ありがとうございました！！」
『！』
深く頭を下げた。
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杳覇(プロフ) - パティあすさん» パティあす様ーー！！あけましておめでとうございます！！あああ嬉しいです(T ^ T) 本年もどうぞ、天空の巫女をよろしくお願いします！！ パティあす様も、今年一年、良い年になりますようにっ。 (2021年1月1日 16時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - 新年明けましておめでとうございます！いつも更新楽しみにしております！今年も頑張ってください！杳覇さんにとって良い一年になりますように。 (2021年1月1日 15時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - ぴのさん» びのおおおありがとうーー！！あ、それねえ……ちょっとしっかり考えてます(笑) がんばるね！ありがとう！！ (2020年11月9日 6時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 続編おめでとぉぉ！やっぱり円堂は東雲ちゃんに勝てないのね(笑)今世間諸々忙しいと思うけど、更新楽しみにしてます！ (2020年11月9日 0時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 星熊さん» ドルーー！！ありがとーー！！頑張りますっ！！ (2020年11月8日 20時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec4/
作成日時：2020年11月8日 18時
