58話 思いの証明 ページ22
『それでいいと思っていた。けど……その仲間たちが苦しむのを見るたびに、悲しい声を聞くたびに、僕も苦しくなって……どうしたらいいのか、分からなくなった時がある』
「……それって……」
Aさんはふっと笑う。
『ま、何とかなるよ。そう気負うな』
しかし、三日経っても、私の恐怖症は治らないままだった。
「Aさん、まだ続けるんですか？」
『ああ』
「……分かりました」
キャプテンが言いたいことは分かってる。
これ以上続けることに、意味はあるのかということだ。
実質、私は自分の無力さに折れそうだった。
「くっ！！」
まただ。連続していても、二人までなら突破できる。
なのに三人目になった瞬間、あの時のことがフラッシュバックするんだ。
「どうして……」
『……』
その時。
私の前に、影が落ちた。
顔を上げると、蓬莱がじっとこちらを見下ろしていた。
「……氷上が一番恐いものって、何？」
「……決まってるだろ。サッカーができなくなることだ」
「本当に？ 本当にそれが一番恐いことだと思うか？」
「……何が言いたい」
蓬莱は座り込んでいる私に視線を合わせるように屈んだ……かと思いきや、私の胸ぐらを引っ掴んで引き起こす。
目を見開く私。蓬莱は、聞いたことのないほど低い声で静かに言う。
「怪我に怯えて、逃げて震えて……そんなサッカーに価値はあるのか」
「！！ 何だとっ……！？」
激昂する。
自分のサッカーを否定されて、黙っていられなかった。
「怪我なんて、全力でやっていたら誰だってする。痛みを恐れてラスト一歩を踏み出せないやつなんか、フィールドにいても邪魔なだけだっ」
「だからって、今まで私が培ってきた努力は嘘じゃない。私のサッカー人生を侮辱するな！」
鼻先が触れ合わんばかりの位置で睨み合う。
蓬莱はその手を乱暴に離すと、私に背を向けた。
「じゃあ証明してみろよ。お前のサッカーへの思い」
「……望むところだ」
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杳覇(プロフ) - パティあすさん» パティあす様ーー！！あけましておめでとうございます！！あああ嬉しいです(T ^ T) 本年もどうぞ、天空の巫女をよろしくお願いします！！ パティあす様も、今年一年、良い年になりますようにっ。 (2021年1月1日 16時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - 新年明けましておめでとうございます！いつも更新楽しみにしております！今年も頑張ってください！杳覇さんにとって良い一年になりますように。 (2021年1月1日 15時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - ぴのさん» びのおおおありがとうーー！！あ、それねえ……ちょっとしっかり考えてます(笑) がんばるね！ありがとう！！ (2020年11月9日 6時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 続編おめでとぉぉ！やっぱり円堂は東雲ちゃんに勝てないのね(笑)今世間諸々忙しいと思うけど、更新楽しみにしてます！ (2020年11月9日 0時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 星熊さん» ドルーー！！ありがとーー！！頑張りますっ！！ (2020年11月8日 20時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec4/
作成日時：2020年11月8日 18時
