1話 桜と中学生 ページ9
雪を溶かすような優しい風が髪を揺らす。
その風に桜の花びらが混ざったのを見て、僕は顔を上げた。
桜の木。それは、大抵の学校に一本くらいあるのだろうと思う。
僕は、母校・白鷺ではなく、今日入学式が行われるここ、雷門中へと来ていた。
『……にしても、変わったなぁ』
校舎の中央には、デカデカとイナズママーク。
守が作ったばかりの時はあれだけ卑下にされていた部室は、今や「サッカー塔」と名を変え、スタジアム込みの広々快適な空間になっていた。
流石にうちはまだ、そんなことに出来てないけど……出来れば3年以内にはと思ってる、部室の建て替え。
愛着があって、取り壊せないんだよな。なかなか。
とはいえ、新たに部室を作るわけにも……いやまあ、考えるか。
ん？ 僕がなぜこんなところに来ているのかって？
雷門は同じ私立中学で、理事長として仲良くしておきたいからね。来賓として挨拶することになったんだ。
まぁ、今の理事長は雷門前理事長から変わってしまって、個人的には仲良くなれないタイプの人なんだけどな。
他にも僕は、サッカー部顧問として時々情報交流に来たり、練習試合を交えたりしてる。……本音は、ただ単に遊びに来たいって感じだけど。
『よっ。朝からお疲れー』
「Aさん！」
グラウンドに降りると、朝練をしていたサッカー部二軍の選手たちが集まってくる。
練習見たりしてるうちに、なんだか懐かれてしまったのだ。
「おはようございますAさん！」
「今日はどうされたんですか？ 白鷺は？」
『おはよ。今日は休み』
「Aさん！ 前に課されたメニュー、クリアしました！」
『おっ、いいね。よくやった！』
……みんな僕と同じくらいか、ちょっと大きいくらいの身長なんだけど。
気にしない気にしない。メニューをクリアしたという選手の頭を撫でると、彼は照れたように笑う。
あー、中学生可愛い。戻りたい。
しかし、その数分後。そんな平和な空気を一変させる一つの「嵐」が、その場に吹き荒れることとなった。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» いやいやこちらこそ！書いてくれてほんっとうにありがとおおおおおおおおう！！！(大丈夫、私も初見朧のイラストもらった時ニヤニヤが止まらんかった) テスト終わった！(双方の意味で)滅びればいいのに！！！ テストがんばってねー！！ (2020年10月9日 19時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 紹介してくれてありがとう！いや〜、いざこうやって書かれるととても嬉しい(クッソにやにやしてます)(気持ち悪い)ああああ私もテストが近い！嫌だ！滅びればいいのに！((お互い頑張ろー！ (2020年9月15日 20時) (レス) id: 539b906aee (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - オムライス(＾ω＾)さん» 嬉しかった！！ありがとう！ありがとう！！ここまで続けて来られたのはオムちゃんのおかげです！！ ぎゃーいいの！？いいの！！？めっちゃ楽しみにしてます……！！(こちらこそ長文失礼しました！) (2020年9月9日 5時) (レス) id: 8682462ce1 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - オムちゃあああああんありがふううううう！！ええええ全然無理しないで！？そりゃ来たらめちゃくちゃ嬉しいけどぜひぜひ部活の方をご優先して…！！ そ、そうなのか…！そんなすごいタイミングで読んでもらえて嬉しいです……！！私も、いっぱい描いてもらえて本当に (2020年9月9日 5時) (レス) id: 8682462ce1 (このIDを非表示/違反報告)
オムライス(＾ω＾)(プロフ) - （まだ続くよごめんね）くらちゃんと出会うきっかけになった天空の巫女三周年！本当におめでたい！遅刻という形になっちゃうけどまたイラスト描いたら送らせてもらうね！！改めて三周年&東雲ちゃんおたおめ！！（長文失礼しました！！） (2020年9月8日 23時) (レス) id: ee2c875216 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作成日時：2020年7月25日 21時
