20話 白鷺とフィフスセクター ページ30
Aside
『ったく、人使い荒いんだから』
「へへっ。けど、Aも好きだろ？ こういうの」
三人のサッカーを見つめていた守の隣に立つ。
守の言葉に「まあね」と返すと、守はまた笑った。
天馬に感化され、拓人の動きが激しくなっている。
『……拓人はサッカー、大好きなんだ』
「ああ」
『あいつが……あの子たちが、純粋にサッカーを楽しめるように』
天馬が「そよかぜステップ」という新技を編み出し、拓人を抜く。
『……頑張らなきゃね、僕たちも』
「……ああ！」
キャプテン失格だ、と涙を流す拓人の元へ、守が降りて行く。
黙って見守りながら、僕は涼やかな風を感じていた。
革命、という名の風を。
『浅葱！ もっと前へ上げてけ！ 六花！ 相手の動きをよく見ろ！！』
「「はい！」」
拓人が目覚めてから一週間。
僕はいつものように白鷺で、サッカー部の練習を見ていた。
ホーリーロードでは、雷門は天河原中に勝利。フィフスの意向では負け試合だったらしいけど、天馬と信助、拓人、それに太一がそれに歯向かったらしい。
「みんないい表情してますね、理事長」
『あの黒羽学園に勝ったからね。ここでは敬語はいいよ。フラットに行こうぜ、律』
「フッ。……それは第一試合敗退の男子サッカー部顧問に対する嫌味かな？」
『とんでもない！ 相手は星章だったんだろ？ むしろ、そこまでよく健闘したよ』
隣で苦笑いを浮かべているのは、紅律。
小学生の頃からの幼なじみで、良き友であり、現在は白鷺の校長をやってくれている。
「フィフスセクターの意向で女子チームがホーリーロードに参加できるようになったのに、今まで出てなかったんだもんなあ。私立の名門白鷺ともあろうチームが」
『だって、フィフスの指示で勝ったってつまらないだろ？ そんなのは本当のサッカーじゃない。
あいつらにそんなサッカーはさせたくないんだ。時が来るまでは、施設チームのCCCや雷門、それにお前たち男子サッカー部との練習試合のみにしようと思っていた』
雷門との練習試合は、単なる交流試合という形にしてある。
春奈や久遠監督と知り合いだったし、うちが私立トップの中学だっていうのもあって、フィフスセクターからも黙認されていた。
「けど、今年は出場したってことは……時が来たんだな」
『ああ』
……守がその気なら、僕は全力でサポートするよ。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» いやいやこちらこそ！書いてくれてほんっとうにありがとおおおおおおおおう！！！(大丈夫、私も初見朧のイラストもらった時ニヤニヤが止まらんかった) テスト終わった！(双方の意味で)滅びればいいのに！！！ テストがんばってねー！！ (2020年10月9日 19時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 紹介してくれてありがとう！いや〜、いざこうやって書かれるととても嬉しい(クッソにやにやしてます)(気持ち悪い)ああああ私もテストが近い！嫌だ！滅びればいいのに！((お互い頑張ろー！ (2020年9月15日 20時) (レス) id: 539b906aee (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - オムライス(＾ω＾)さん» 嬉しかった！！ありがとう！ありがとう！！ここまで続けて来られたのはオムちゃんのおかげです！！ ぎゃーいいの！？いいの！！？めっちゃ楽しみにしてます……！！(こちらこそ長文失礼しました！) (2020年9月9日 5時) (レス) id: 8682462ce1 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - オムちゃあああああんありがふううううう！！ええええ全然無理しないで！？そりゃ来たらめちゃくちゃ嬉しいけどぜひぜひ部活の方をご優先して…！！ そ、そうなのか…！そんなすごいタイミングで読んでもらえて嬉しいです……！！私も、いっぱい描いてもらえて本当に (2020年9月9日 5時) (レス) id: 8682462ce1 (このIDを非表示/違反報告)
オムライス(＾ω＾)(プロフ) - （まだ続くよごめんね）くらちゃんと出会うきっかけになった天空の巫女三周年！本当におめでたい！遅刻という形になっちゃうけどまたイラスト描いたら送らせてもらうね！！改めて三周年&東雲ちゃんおたおめ！！（長文失礼しました！！） (2020年9月8日 23時) (レス) id: ee2c875216 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作成日時：2020年7月25日 21時
