167話 嫌われ役 ページ11
円堂「何で気付けなかったんだ…
あの時、俺が気付いてりゃ…ｯこんな事には、ならなかったんだｯ!!」
鬼道「やめろ!!お前のせいじゃない!!」
拳を握りしめ、絞り出すように声を上げた円堂に、鬼道が一喝する。
円堂「でも!!俺が気付いてれば!!」
鬼道「これはお前のせいでも、監督のせいでもない!!俺達チームの問題だ!!」
一之瀬「…東雲はどうなんだよ」
春香「ｯ!!」
一之瀬の苦しそうな声に、ﾋﾞｸｯとする。
土門「一之瀬…」
一之瀬「俺だって!東雲を非難したくはない!!
…だけど、知っていたんだろ？何で言ってくれなかったんだ!!」
春香「…」
一之瀬は、真っ直ぐに燃えるような瞳でこっちを見てくる。
再び、視線が僕に集まった。
分かったよ、それなら…
春香「…逆に聞くけど、僕が言ったところでどうなるの？」
全「!!」
今回は、敢えて嫌われ役を買ってやる
一之瀬side
俺の質問に、冷ややかに問い返してくる東雲。
その瞳は、今までにないくらい冷酷で、それに恐怖を感じる程だった。
東雲「僕が言ったら、確かにみんなは吹雪に頼りすぎなかったかも知れない。
だけどな。それじゃあ吹雪が自分と向き合えねえだろうが!!」
ﾊﾞﾝｯ
全「(ﾋﾞｸｯ」
東雲が思いっきり壁を叩く。
春奈「自分と向き合う…って…」
春香「いいか!?吹雪は今まで、完璧になる為にアツヤをとことん利用してきた!!
みんなが期待するから!!シュートを決めてくれって頼むから!!
そのせいで、吹雪はアツヤに頼りすぎになり、やがて怖くなったんだよ!!
「このままじゃ、自分が必要とされなくなる」から!!
だから吹雪はアツヤを制御できなくなり壊れちまったんだ!!」
秋「じゃあ尚更…」
春香「話は黙って最後まで聞きやがれｯ!!」
秋「(ﾋﾞｸｯ」
東雲は、秋にさえ怒鳴った。
恐ろしいほどの剣幕。
鳥肌が立つ。
その迫力に、全身がビリビリと痺れた様な気がした。
春香「もし僕が言っちまったら!!
吹雪はいつまでも現実から逃げたままだ!!」
全「!!」
そうだ…
吹雪の事を知っていれば、事態が悪化し、取り返しのつかないところにまで行っていたかも知れない…
肩で息をする東雲。
腕で汗を拭い、俺達に背を向けた。
春香「…後は自分で考える事だな」
そして、病室を出て行ってしまった。
168話 エイリア学園に勝つために→←166話 だったらどうして
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杳覇(プロフ) - 氷河吹雪さん» ありがとうございます！ (2021年5月22日 10時) (
レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
氷河吹雪(プロフ) - 主人公の円堂への行動に、感動しました。 アニメでも、私はこの場面は好きです！！ これからも、ファイトです！ でも、無理しちゃだめですよ♪ (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8e83b79142 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - mxyoxxzpoxxさん» ありがとうございます…！！これからも精進して参ります！！ (2019年12月8日 15時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
mxyoxxzpoxx - この小説大好きです。 (2019年12月6日 18時) (レス) id: a0d43241a4 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - ななしのごんべさん» コメントありがとうございます！…？申し訳ございません、私の小説の、どのシーンをご覧になったのか分からず……。 (2019年7月11日 6時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Vermut | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2018年3月14日 21時
