第277話 私の答え ページ4
「お前達のシュートは、高さが足りないんだ！」
「高さ……高さか！」
「そういうことかよ……！」
「──行くぞ！」
「「おう!!」」
横の繋がりと縦のスピード。今までの皇帝ペンギンは二次元であった。
進化させるためには、それに高さを加えて、三次元にする必要があるのだ。
だから、三人は飛ぶ。
鬼道が指笛を高らかに吹き鳴らした。
飛べないはずの鳥・ペンギンが、悠然と空へ舞う。
『……！』
「「「皇帝ペンギン3号!!!!」」」
あ。
美麻の視線の先に、不動が飛び込んできた。
彼の姿がキラキラと輝いて見える。彼の碧緑の瞳が眩しい。自分を包んだ優しい腕を、今でも鮮明に覚えている。
彼の声。最初は数あるうちの一つだったのに、今では聞いていて一番心地いい声になった。
ずっと抱いてきた不思議な感情。
この意味が、今、ようやく分かった。
私はずっと、ずっと明王のこと……──。
「そんな技……！！」
「デモーニオっ」
三人の新必殺技を前にして、デモーニオはゴール前に立ちはだかった。
負けじと指笛を吹く。
「皇帝ペンギンX!!!!──な、何ィ!?」
「デモーニオ!!」
しかし、自分の道を確かめることができた鬼道達に、敵うはずもなく。
皇帝ペンギン3号は、皇帝ペンギンXを打ち破り、チームKをさらに突き放す大ゴールを決めた。
「……完成したな」
砂埃を上げるゴールを見ながら、鬼道が呟いた。
不動も笑みを浮かべながら、ちらりと佐久間を見やる。
「役に立つじゃねえか、お前」
「何？」
「この技が完成したのは、佐久間。お前のおかげだ」
「鬼道……」
素直に礼を言わない不動に代わって、鬼道が繋いだ。
それを聞いて、佐久間もフッと微笑んだ。
一方、デモーニオは、ゴールで膝をついて呆然としていた。
「俺の皇帝ペンギンXが負けた……なんなんだ…今の技は……」
ザッ。そんな時、すぐそばで足音がした。
見上げるデモーニオ。眼前で、煌々と輝いて見えるマントがはためく。
鬼道達三人が、地に足をつけて立っていた。
「俺達が生み出した、俺たちだけの技」
「皇帝ペンギンの最終進化系……」
「皇帝ペンギン3号だ！」
「……進化、だと……」
項垂れるデモーニオを見下ろしてから、鬼道は顔を振った。
「影山。これが俺達の答えだ……！」
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杳覇(プロフ) - 蒼乃さん» うわあああまただ！！ごめん！！すぐ書き直してきます！！ (2020年3月15日 18時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 鈴苺 （ﾚｲﾒｲ）さん» 本当にありがとうございます(泣)よろしくお願いします！！ (2020年3月15日 18時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 311話の「一之瀬とビリーいとも簡単に」って、「一之瀬とビリーをいとも簡単に」じゃないかな？間違ってたり、わざとそうしてたんだったらごめん！！ (2020年3月15日 18時) (レス) id: c9e288890e (このIDを非表示/違反報告)
鈴苺 （ﾚｲﾒｲ）(プロフ) - いえいえ、全然大丈夫です！下手ですが、描かせていただきます！！ありがとうございます！！ (2020年3月13日 18時) (レス) id: 8922abe964 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 蒼乃さん» 良かったぁ〜、不動さんのイケメンさはこだわったもので……！！モヒカンのくせに(笑) うわああああごめん！！ありがとう！！すぐ直します！助かった！！ (2020年3月9日 15時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2020年2月16日 19時
