522話 天才少女 ページ38
「私は24時間貴様を監視していた！それに、あらゆるアプリもハッキングしていた筈だっ。私の目を掻い潜って、外部と連絡など取れやしない！」
『それが出来るアプリなんだよ』
「何？」
ズボンのポケットからスマホを取り出し、画面を見せる。
コツン、と頭に角を当てた。
その画面には、例のアプリ──の、開発プログラムのようなものが事細かに書き記されている。
──『僕が作った。』
「……な、んだと……」
『まあ、即席ものだったから、他の人がコレ使い始めるとすぐにバグるんだけどね。一応、履歴を残さず、ハッキングの手が届かない様にしてあるよ』
凍りつくガルシルド。しかし、信じられないという思いは、イナズマジャパンの総意でもある。
たった14のこの少女が、そんなアプリを開発したなんて──。
『後はまあ、何となく分かるだろ？僕は裏から、監督達には表から、作戦が成功するように仕向けてたんだよ。アンタは、ずっと僕らの手の中で踊らされていたんだ』
「……小癪な……！」
「さあ、来てもらうぞ」
「くっ……」
詰め寄る警官達。
ガルシルドは唇を噛むと、目を剥いて叫んだ。
「何故分からぬのだ!?世界は刻一刻と病んでいる！サッカーなどという球遊びに浮かれている、今この時にも！！世界の限られた資源を有効に使う為には、私による支配が必要不可欠なのだ！
世界を救うのはこの私だ！私なのだぞ〜！」
天に腕を広げ、うわ言の様に繰り返す。
東雲は怒りを通り越して、憐れに思った。
その哀れな声が聞こえなくなると、警官の一人が、呆然としていたヘンクタッカー達に目を向けた。
「お前達も連行する！」
『！ヘンクタッカー……さん』
その背中に、東雲は思わず声をかけてしまった。
ガルシルドに尽くし、ガルシルドを信仰し、愛し、その人の為なら命をも捨てられる忠誠を誓っていた彼も、可哀想な人だ。
東雲が潜入していた当時、彼は彼女にとてもよくしてくれた。
尽くす人を間違えただけで、彼は、本当は……。
振り返ったヘンクタッカーに、東雲は寂しそうな瞳を向けた。
『……出来ることなら、貴方だけでも助けたかった』
その言葉に、ヘンクタッカーはふ、と哀しい笑みを零した。
「いいんです。私が道を誤った……それは確かですから。
──貴方が、帰るべき場所に戻ることが出来て、良かった」
『！！』
東雲の胸に、熱いものが込み上げてきた。
去っていく彼の後ろ姿に、深く一礼した。
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Vermut(プロフ) - サッカーバカさん» ふあああっ、ありがとうございます…！！頑張ります！！ ですよね！一息くらい良いですよね！！凄く力になりました！ありがとうございました！！ (2019年11月26日 17時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - Vermutさん» ありゃ、そうだったんですか…！でも、いいんです、やりたい時に更新やってください！！！！一息ぐらいいいじゃないですか。何かあろうと、やりたいこと曲げちゃダメです！私は曲げられても鋼の精神で曲げ返しましたから笑 頑張ってください！！！！ (2019年11月26日 17時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - サッカーバカさん» ふえっ…ありがとうございます……！！それとホント申し訳ありません……高校の事じゃなくて、更新再開を親に止められてるんです……私の書き方が紛らわしくてほんっとごめんなさい……。お気持ちは物凄く嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2019年11月26日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - 受験校は自分が行きたいところへ！！！！！親に言ってやりなさい！「私が決めた学校だから、私が行くって決めた！親が行くわけでもない！自分の意思で行く！」って！私は、行きたい学校よりも、親に言われた学校に行ったので、Vermutさんは、行きたい学校へ！ (2019年11月26日 17時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - ゆいチップスさん» ありがとうございます！帰還ですよおおようやく！！ 受験勉強頑張ります！ありがとうございました！！ (2019年10月27日 8時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Vermut | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2019年8月22日 9時
