黒翼の夜叉姫は大人気携帯小説家 第3章 【イナイレ】

第129話 サンダービースト ページ44

「なっ…！」

「わぁっ…！」





土方と飛鷹を、息ピッタリの鋭いパス回しで抜き去っていく涼野と南雲。

あれがエイリア学園・カオスのダブルキャプテンの力……本当に呼吸が合ってるわね。





2人を抜いた事で、残るは立向居、ただ一人＿＿



「貰ったぜ!!」

「ここは行かせない!!」



いや、吹雪が前線から走り込んでいた。





「スノーエンジェル!!!!」

「「何!?」」



新必殺技で、見事ボールを奪い返した吹雪。

飛鷹のミスを、上手くフォローした。





「これだけじゃない!!土方君!!」

「おう！あの技だな？よっしゃあ!!」



パスを受け、吹雪と共に攻め上がる土方。

突っ込んでくるチョウを躱して、吹雪と視線を合わせる。





「いくぞ吹雪!!」

「ああ!!」

「これが俺達の連携必殺技ぁ!!うぉぉぉぉおおお!!!!」

「おりゃああああああ!!!!」

「「！」」



青い雷とと黄色の閃光が、ぴたりとシンクロする。

それはさながら、雷を纏って荒野を駆け抜ける獣の様。





＿＿雷獣。



「「サンダービースト!!!!」」

「大爆発張り手!!!!うがぁぁ!!」



ﾋﾟﾋﾟｰ



サンダービーストがゴールに炸裂。

あの韓国から、先取点をもぎ取った。







「「やったー！」」

「すっげーぜ！吹雪！土方！」



喜びはベンチ(ここ)でも湧き上がってくる。

でも私は……いいえ、監督も、油断はしない。





「(…どうしたんだ？折角先取点を取れたのに……)」

『……』



そして円堂も、一頻り喜んだ後で、首を傾げる。





「(分からない……みんなの調子は悪くないし……でも、監督が意味のない指示を出す筈がない。きっと何か理由があるんだ。

……それを見つけないと、イナズマジャパンは……)」





……苦悩してる。私もだけど。


でも、何となく分かってきたかも知れない。



キーは飛鷹。そして……豪炎寺だ。

祝！第130話 狙い→←第128話 焦るな

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