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Side of Ryuto
『…………涼はいいね、悩みなんて無さそうで』
『いや俺にも悩みくらいあるからな？』
家に帰ってから
コトン、と音を立てて俺の前に出されるのは
いつもより大きめのオムライス。
小さくなくても包めるんだぜ、みたいな
ドヤ顔してくるけど軽く無視する。
『料理だけは上手いよね、いつから始めたの』
『……中学くらい？？
ってか料理だけはってなんだよ』
『料理ねぇ、…』
『話聞け(笑)…ま、始めた動機は可愛いもんよ』
『動機？』
『モテたいから✩』
『………………………………はぁ』
『やめろ！冷めた目すんな！！(笑)』
聞いた俺がバカだった。
落ち込んでるのにこんな話聞いたら
余計疲れるに決まってる。
深く深くため息を着いて涼を見ると
苦笑いしてオムライスを1口食べた。
『まぁこれがモテちゃうのが俺の罪なとこ？』
『……………じゃあ、質問だけど』
『突っ込まねぇのな(笑)……うん？何？』
『モテモテな涼くんは
どうやって女の子を振り向かせるの』
もうどうしたらいいか分からない。
素直にぶつけすぎたらきっとAを傷つけるし
かと言って回りくどいことをしてたら
きっとあいつがAを奪っていく。
時間が無い。
出来ることがあるなら全力でやりたい。
ぐっ、と力を入れたスプーンを握る力。
それを見た涼がおい、とただ宥めるような
優しい声で俺を制した。
『Aちゃんだろ』
『っ……』
『Aちゃんと龍斗は、ただの男女とは違うよ。
今まで積み重ねてきたものがある』
『そんなの…っ』
『怖いか？』
核心をつかれすぎて口を閉じることしか出来ない。
今まで積み重ねてきたものが
一気に崩れるかもしれない。
俺にはAしかいないのに。
そう思うと途端に思考が止まって
でもそうしてる間にあいつは
どんどん距離を詰めていって。
『恋なんかじゃ、…あいつに勝てないよ』
『じゃあ違うもので勝負すればいいんだよ』
『……俺は、何にも持ってない…から』
『それは違うよ、龍斗』
俯ききった俺の頭をふわっと撫でると
食べ終わった自分のお皿を片付けに行く涼。
その背中をぼんやりと見つめた。
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はび - いつもドキドキしながら読ませてもらってます！！(T ^ T)応援しています！頑張ってくださいっ ！！ (2018年6月22日 23時) (
レス) id: 1a6434a690 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - ドキドキしながら読んでます(；＿；)これからも応援してます！ (2018年6月18日 23時) (レス) id: e8d9010515 (このIDを非表示/違反報告)
moema(プロフ) - いつもキュンキュンしながら見てます！これからも頑張ってください！ (2018年5月6日 0時) (レス) id: 43f5e476de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むう
| 作成日時：2018年4月25日 22時
