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Side of Ryuto
『うん、……………めちゃくちゃ好き』
真剣な目をした優斗が
なんの迷いもなく頷く。
『そっか…、俺もさ、好きなんだよ、Aのこと』
譲ってくれとかそういう事じゃなくて
ただ知っておいてほしい。
でも、少しだけ怖いと思ってしまったのは
きっと自分を選んでくれる自信がないからだ。
人はどうしたって、新しいものに惹かれる。
『見てたらわかるよ。…すっごい優しい目してる』
『だって、…俺にはAが全てだから』
ずっとずっと俺の人生の中にはAがいる。
いなくなるなんてことを考えると
途端に不安になるんだ。
ぎゅっと握る拳。
別に外が熱いわけじゃないのに汗が滲む。
『…………羨ましい、かも』
『え？』
そんな俺を見て、優斗はボソッと呟いた。
思わず顔を上げて視界に入った表情は
どことなく切なそう。
『そんなふうに躊躇いなく全てだって言うとか
なかなか出来ないじゃん』
『俺はアンタの方が羨ましいけど』
『俺？全然なにもないと思うけど』
『…………だからだよ』
『え、』
『何もなくてもAのこと繋ぎ止められそうだから
…………俺にはそんなこと出来ない』
カラン、と音を立てるアイスティーの氷。
優斗のことを怖いと思うのは
きっとそれのせいだ。
きゅっ、と結ぶ唇。
わかった瞬間に悔しくて自分に結局
何も無い気がして情けなくなる。
『っ、…でも負けないから』
精一杯の強がり。
『俺は俺が持つ全部でAにぶつかる。
簡単に譲ったりとか絶対しないから』
『………うん、俺も。
絶対に、譲る気ないよ』
優斗が知らないことがいっぱいある。
俺だけが見つけたAだってたくさん。
アイスティーのグラスに出来た水滴が
下へと伝っていく。
その時、お待たせ！とAが走って戻ってきた。
『おかえり、A』
『混んでた？走らなくてもよかったのに(笑)』
お互いにちゃんと話したからか
少しだけ清々しい気持ちになった。
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はび - いつもドキドキしながら読ませてもらってます！！(T ^ T)応援しています！頑張ってくださいっ ！！ (2018年6月22日 23時) (
レス) id: 1a6434a690 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - ドキドキしながら読んでます(；＿；)これからも応援してます！ (2018年6月18日 23時) (レス) id: e8d9010515 (このIDを非表示/違反報告)
moema(プロフ) - いつもキュンキュンしながら見てます！これからも頑張ってください！ (2018年5月6日 0時) (レス) id: 43f5e476de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むう
| 作成日時：2018年4月25日 22時
