【猿猴】 ページ5
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それを見た私が真っ先に思い浮かべたのはまさに“ヤクザ”だった。
よくフィクションの世界で見るようなエンコ詰めが脳裏をよぎり、よからぬ想像をし思わず身震いした。
考えすぎだ。
この人はただの一般人、何らかの理由があって小指を怪我した。それに過ぎない。
『向こうに警察署があるので行ってみるといいかもしれません、中身がどうであれひったくりは犯罪ですから』
「あ、ありがとうございます……そうしてみようかな」
彼は立ち上がり、手で衣服の汚れを払いながらながらそう言った。
互いに軽く頭を下げまたそれぞれの目的の場所へ向かうために背を向ける。
私の目的とするカジノの場所は……もうすぐそこ。
また少しの間歩いていると、いつの間にか人が少ない通りになっていた。
廃れた街と言えば言い過ぎだが、潰れた店やスナックや昔懐かしい店が目につく。
『……ここ？』
スマホを見ると赤いピンは私の目の前を指している。
つまり、ここが目的とした裏カジノ。
……だが実際に前を見てみると見えるのはシャッターが閉じている汚れた看板を掲げたパチンコ店だった。本当にここがカジノなのか。
コンコン、と試しにノックすると直後にガチャリと何かが動く音がした。
鍵が……開けられた？
腰を下げて力いっぱいシャッターを上げてみると難なく目の前の隔たりは消え、代わりに現れたのは長く薄暗い階段だった。
ゴクリと生唾を飲み込み1歩中に入る。
するとピシャンッと勢いのいい音がしたと同時に中が更に暗くなったことから、見ずとも後ろのシャッターが下がったことがわかった。
逃げられないことを再認識し、冷や汗をかきそうになりながらも私はその階段を下った。
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長かった階段の最後の段へ足をつけると目の前に現れたのは大きな扉と2人の黒服だった。
『……あの、招待された者なんですが』
その2人に牛沢さんに貰った招待状を提示すると、2人は顔を合わせた後に頷いて何の言葉も発さず扉を開けてくれた。ここからが……スタート。
私はその2人に会釈をし中に入る。
そこにあったのはあの街からは想像できないほどに様々な人達の声とクラシックな音楽、種類豊富な賭博と妖艶な雰囲気だった。
「クソッ…！また負けた…！」
サラリーマン風の青年から
「ほっほっ、まだまだ私もいけますなあ」
紳士なおじ様
「あんた私のおしり触ったでしょお！？2万で許してあげてもいいわよ？」
ケバめなお姉さんまで。
そして……
「テメェ仕組んでんだろ！？あぁ！？」
ヤクザのお兄さん達。
ここには色々な人達が集まっていた。
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さんご(プロフ) - 恋のぼりさん» ありがとうございます〜！久々に更新させていただきました…(笑)最新話も楽しんでいただけたら嬉しいです💓 (2022年11月12日 17時) (
レス) id: 435cdb899d (このIDを非表示/違反報告)
恋のぼり(プロフ) - わわ〜こちらの小説も面白そうです、というか既に面白いですこういう話大好きです！続き楽しみにしてます😌🙏🏻 (2022年11月12日 8時) (レス) @page5 id: 2bc7b134a4 (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - ふく。さん» ふく。さんコメントありがとうございます〜！💕そうなんです初の警察ものです！ぜひこれからの展開も楽しんで読んでくれたら嬉しいです😊 (2021年12月13日 20時) (レス) id: 964fb42fef (このIDを非表示/違反報告)
ふく。(プロフ) - さんごさんの新しい作品…待ってました！今回は警察ものなんですね！ヤクザの頭が清川…？これ聞いただけでドタイプの作品です！楽しみに待ってます！ (2021年12月13日 7時) (レス) @page1 id: d54700e41e (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - いりやさん» 1コメありがとうございます！！❤️💕警察もの大好きなんですか！よかった〜！久々にrtさんもメインキャラにしてみました！(笑)頑張ります💪 (2021年12月13日 5時) (レス) id: 964fb42fef (このIDを非表示/違反報告)
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