最終章・幼子と男子高校生。 ページ38
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終業式が終わり、時刻はまだ午前中
俺はこの時のために持ってきておいた大金が入った財布を握りしめ、Aの家へと向かった
小学校からずっと貯めてきた貯金箱を今日初めて割った
これで、喜んでくれたらいいな
「A！」
古びた扉を開けて、名前を呼ぶ
すると、その瞬間に店の奥からAが出てきて俺の足に抱きついた
『キヨ！』
約1日ぶりだけど
じぃんと胸が熱くなってAの存在の大きさを実感する
「昨日はごめんな、フジとヒラと楽しく遊べたか？」
『うん！でもね、A、キヨに電話しちゃったでしょ？
だから・・・』
「俺もAと話したかったから大丈夫！」
『えへへ、よかったぁ！』
「そんないい子のAにな、今日いいお知らせがあるんだ」
『なにー？』
反応が楽しみで、言う前に思わず顔が綻んでしまう
「今から、遊園地行こう！！」
『ゆうえんち？それってお馬さんに乗ったりコップに乗ったりする？』
メリーゴーランドどコーヒーカップの事だろう
「あぁ！他にもいっぱい乗り物あるぞー！」
『本当！？やったぁ！！キヨだぁーいすきっ！
ゆうえんちいく！！』
「よーしっ！30分くらい歩けば多分着くから！
A、歩けるかー？」
『A歩けるよ！』
俺はAにニット帽と上着を着せてから、手を握ってパン屋を出た
今日はいい天気で、地に積もった雪も少ない
Aは小さな声で歌を歌っている
「A歌上手だなー、それなんて歌？」
『�爐�かあさん�瓩辰討Δ�
幼稚園で、ママにありがとう伝える日に歌ったの！』
「・・・」
『おかあさん、いつもありがとうー
おかあさんのごはんがだいすきで、おかあさんのやさしいにおいがだーいすきー』
俺なんかが、いいのだろうか？
警察とかそういう問題じゃなくて
根本的に、Aの母を説得するって考えもあるんじゃないか？
・・・こんなにもAは母のことを想ってるのに、
こんなにも可愛い子なのに
『あっそうだ！キヨのお歌も作ってあげるね！』
心の中で1人葛藤していると、Aが満面の笑みでそう言ってくれた
「まじ！？どんな歌だー？」
『キヨー、いつもありがとうー
キヨのごはんがだいすきで、キヨのだっこがだーいすきー』
さっきの�爐�かあさん�瓩箸いΧ覆鵬兇硫了譴鯏�てはめた替え歌
「じゃあ俺も歌おっかな！」
「A、いつもありがとうー
Aの笑顔が大好きで、Aをだっこするのがだーいすきーっ」
『きゃー！はははっ』
俺は勢いよくAをだっこする
歩けるか？って聞いたのは俺なのにな。
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さんご(プロフ) - すずなきさん» まず読んでいただきありがとうございます。妹さんのお名前にされてたんですね、、またいつでも読みに来てください (8月24日 19時) (
レス) id: b4a1483ffc (このIDを非表示/違反報告)
すずなき - 夢小説漁りに来ただけなのに最後で泣いてしまった....しかも、子供の名前、数年前になくなった妹の名前にしてたので、もうぼろぼろ泣いちゃって..今回は素敵な小説、ありがとうございました、また読ませて下さいね🤭 (5月23日 22時) (レス) @page50 id: 3087fe55b6 (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - 雪音(ﾕﾈ)さん» そう言っていただけて本当に嬉しいです😳💕この作品を見つけて、開いて読んでくださりありがとうございました！！ (2022年6月12日 13時) (レス) @page32 id: 435cdb899d (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ﾕﾈ)(プロフ) - 占ツクでこんなに泣かされると思っておらず、自分でも驚いてます(笑)本当に素敵な作品です。ありがとうございます。 (2022年6月11日 13時) (レス) @page50 id: a8cb4580a1 (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - トマトまとさん» めっちゃちゃんと読んでいただけて本当に嬉しいです〜(；_；)普段あまり書かないタイプの小説なのですが楽しんでいただけたのでしたら幸いです😌❤️御愛読ありがとうございました！！ (2022年4月30日 19時) (レス) id: 435cdb899d (このIDを非表示/違反報告)
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