檻の中で ページ22
捕まっている身でありながら何であるが、ルフィさん達はいささか捕まっている事に飽きてきていた。
ゾロさんは居眠りをしているし、
ルフィさんとウソップさんはくだらない話をして、
ナミさんはそれを呆れた様子で眺めている。
クロコダイルももうこちらの方は見ておらず、
巨大な水槽を泳ぐワニを眺めている。
あのワニはバナナワニというらしく、
名前の通り頭にバナナの様な形の骨？皮膚？脂肪？が頭の上についている。
でっぷり太ったお腹と、ちょっと感じの悪い目つきが逆に可愛い様な気もする。
私はルフィさん達の話を聞きながら笑いつつ、
ちらりと奥に座る大佐さんを見る。
大佐さんは腕を組んで目を閉じ、
少しも動こうとしない。
「……あの！」
思い切って目の前まで行って声をかけると、
大佐さんが細く目蓋を上げる。
「何で、海軍の方が私の事を知ってるんですか？」
その言葉を発すると、
ナミさんとウソップさんもこちらを見る。
ゾロさんは相変わらず寝てるし、
ルフィさんはあまり興味がなそうだけど。
「––––お前は元々俺ら側の人間だからだ」
「えっ！？」
海軍側の人間って、どういう事？
あ、でも犯罪者とかじゃなった！
そこはひと安心！良かった良かった！
「ナギは海兵だったって事？」
ナミさんが問えば、
大佐さんはどこか面倒臭そうに溜息を吐く。
「いや、海兵じゃねェ。通信士だ」
「通信士…？」
聞き馴染みのない言葉に私は首を傾げる。
「要は電伝虫としてお前は海軍で働いていた。
書類仕事が多かったがな」
電伝虫として働いてたのか。
まぁ、海兵になっても戦える自信ないし。
でも、何で海軍で働くことになったんだろう？
「その様子だと、覚えてねェのか？」
「……半年くらいの記憶が、ないです」
「半年、成る程な。
ちょうどお前が通信士になったのも半年くらい前だ」
つまり私は、通信士として働いていた期間の記憶が
すっぽりと抜け落ちている状態というわけか。
「こっちも1つ聞きてェ、
何故麦わらとナギが一緒にいる……？」
ギロリとナミさんやウソップさんの方を
大佐さんが睨み付ける。
「言っとくが！誘拐とかじゃないからな！！」
いや、ウソップさん。
そんな必死に叫ばれると逆に怪しい人だよ。
「助けてもらったんです。
私が、何でか海で遭難してたから」
私が素直にそういえば、
大佐さんは小さく「そうか」と呟いた。
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朮(プロフ) - 星猫さん» それ程アニメをよく観るわけでは無いので、ラノベ系アニメはあまり知りません。ジャンプ系なら黒バス・ぬら孫・血界戦線・るろ剣・鬼滅・リボーン等です。 その他ならドリフターズ ・最遊記・忍たま・どろろです。 (2020年6月12日 19時) (
レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年6月12日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - きぃさん» コメント有難うございます！これからは物語も大きく動いてみたり……。応援を励みに更新頑張ります！！お楽しみに！！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - すっごく面白い小説ですね！これから電伝虫少女ちゃんがどうなるのか展開が楽しみです！続きの更新頑張ってください！応援してます！ (2020年3月18日 14時) (レス) id: 86b27e9006 (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - 靜藍さん» コメント有難うございます！前作まで読んで頂き光栄です！なるべくテンポ良く投稿できるよう頑張ります！！ (2020年3月10日 10時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朮’ | 作成日時：2020年3月8日 2時
