27話「トサカにプリンに、音駒ヤベエな(松川談)」 ページ27
「今日は宜しくお願いしまーす(煽り甲斐がありそうなやつだな)」
「こちらこそ宜しくお願いしまーす(うわっ面倒そうなやつ…ていうか髪型どうやってセットしてんだろ)」
腹に一物抱えてそうなやつがお互い主将かーという感想を抱いていると、花巻が「音駒の主将胡散臭え」と呟いた。いや、確かに詐欺師っぽいけども。
「くだんねーこと言ってねーでさっさと練習すんぞオラ」
「キャー岩泉こわーい」
「言ってろ」
そんなやりとりを聞き流し、さて俺も練習するかななんて考えているとポンと肩を叩かれる。音駒の主将だ。
「おたく背ぇ高いね。何センチ?」
「187だよ」
「え、同じじゃん」
「おたくは髪型で詐欺してそうだけどネ」
「よく言われるわー。ところで、マネージャーって二人いたりする?」
「え? いや、一人だけど」
「……マジ? じゃあ、あれがマネージャー?」
驚いた顔で指を差した先には千冬ちゃんの姿。後輩を「あれ」呼ばわりされたことに些か眉をひそめつつも、「そうですケド」と答える。すると何を思ったのか、ソイツはいきなり腹を抱えて笑いだした。
「っ、ぶっひゃひゃひゃひゃひゃ!!! マジかよ、あいつかよ〜!!」
「はあ?? なに、馬鹿にしてるわけ??」
「いや、そうじゃねーけど笑うしかねーわ! 研磨、研磨ぁー! あれやっぱ千冬だって!」
大笑い(独特)をする音駒の主将がプリン頭にそう話しかける。少し離れたところにいたプリン・ケンマは物凄く嫌そうな顔をしている……! あの顔ヤバイな。めっちゃ早口で「知ってるしっていうか大声で話しかけないでクロ」と言った。
「まじかあれ千冬ちゃんか」
「人って眼鏡や髪型で印象変わるもんだね」
つーかなんで音駒のメンツが千冬ちゃんのこと知ってんだ。
「鉄朗」
「よっ、久しぶり」
「笑い声うるさかった」
「ごめんて。つか、マジでわかんなかった」
「凄いでしょ」
「ソウデスネ」
呆然とする俺らに、彼女が頬をかいた。なんでも彼――黒尾は従兄らしく、長期休暇の際に何度か音駒にもお邪魔しているのだとか。「なんで教えてくんなかったの!」と騒ぎ立てる及川に、千冬ちゃんは「言う必要ないかなって思ったので……」と申し訳なさそうな顔をした。
ま、マネージャーの従兄だろうがなんだろうが手ェ抜くつもりはないんだケドね。
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志織(プロフ) - ヒトさん» ホリミヤいいですよね!ハイキューを全面に押し出しつつ、ホリミヤ成分もそこはかとなく入れ込みたいと思います(笑)コメントありがとうございました! (2019年12月4日 21時) (レス) id: de7effe731 (このIDを非表示/違反報告)
ヒト - ホリミヤネタ最高です。 (2019年12月2日 21時) (レス) id: 3761af80f9 (このIDを非表示/違反報告)
志織(プロフ) - 八重さん» コメントありがとうございます!ヒロインなら私も金田一かなと思いますが、国見は何となく自己主張強そうなのでああいう感じです(笑)私はギャグセンスがないのでは?と思っていたので、面白かったと言っていただけて何よりです! (2019年8月7日 16時) (レス) id: f90efcc153 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - 面白すぎてずっと笑ってたら姉に(・∀・)<ウルセェェェェエエって言われましたどうしてくれるんですか?(謎) (2019年7月27日 13時) (レス) id: 9f24637045 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - いやぁー私思うんすけど、やっぱりヒロインは国見じゃなくて金田一だと思うんですよぉー(笑) (2019年7月27日 13時) (レス) id: 9f24637045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:志織 | 作成日時:2018年4月7日 10時